ハメス・ロドリゲスを戦力にできるのであればエヴァートンの上位進出は見えてくるか photo/Getty Images
スカッドを見てもハメスの入る余地はある
ラファエル・ベニテス政権でのプレミア初勝利を飾ったエヴァートン。サウサンプトン相手に先制されるも、焦ることなく3点を取り返し、3-1で白星を挙げた。
この試合では最前線にドミニク・カルバート・ルーウィンを置く[4-2-3-1]で試合に臨んでいる。前線には新加入であるデマレイ・グレイとアンドロス・タウンゼントを配置したスタイルとなったが、どちらも積極的な守備や推進力のあるドリブルで良さを見せており、タウンゼントに関しては高精度のクロスから好機を演出していた。また、昨季見られた前線のカルバート・ルーウィン、リシャルリソンが孤立することもなく、チームの持つ攻撃力を見せられていた。
しかし、気になるのは純粋なチャンスメイカーの不足だ。この試合ではハメス・ロドリゲスが隔離処置を受けており、ベンチ外となっていた。彼は恩師であるカルロ・アンチェロッティがレアル・マドリードに去ったことで今夏での移籍が取りただされており、去就が注目されている選手の一人だ。しかし、夏の移籍市場が終盤に入った現段階では明確な移籍先は見つかっておらず、宙ぶらりんの状態になっている。このまま移籍が決まらないのであれば、クラブとしてもハメスにエヴァートンでの活躍を望むか。
コロンビア代表MFに求めたいのはアタッキングサードでのチャンスメイクだ。セインツ戦でもグレイやタウンゼント、サイドバックのリュカ・ディーニュらが好機を演出していたが、どれもサイドからのクロスが多く、はじき返されるシーンが散見されている。そこでハメスの中央からの崩しを合わせれば、変化を生み出すこともできるだろう。現状のフォーメーションでもトップ下はあり、かなりの運動量を求められることにはなるが、力を発揮できる環境は用意されていると言ってもいい。
このように去就が不透明となっているコロンビア代表MFだが、今一度、イングランドで戦う覚悟を固めるのも悪くない選択肢だ。