ルカクを迎えたチェルシー photo/Getty Images
チェルシーの連覇もある
いよいよスタートしたチャンピオンズリーグ・グループステージの戦い。少々気が早いが、今季の優勝候補はどこになるのか。
昨季はチェルシーが制したが、連覇の可能性は十分にある。今夏にはFWロメル・ルカクも加え、ますます穴のないチームになった。守備が安定しているのが何よりの強みで、守備が崩壊する可能性は低い。守備面である程度の計算が立つのは大きいだろう。
チェルシーに続くのはリオネル・メッシまで加えたパリ・サンジェルマンだが、こちらはまだ未知数な部分が多い。攻撃は豪華だが、攻守のバランスをどこまでコントロールできるかが課題となる。組織としての完成度ではチェルシーが上と言える。
マンチェスター・シティはセルヒオ・アグエロが抜け、その代役に期待されたハリー・ケインを逃してしまったのが痛い。戦力も組織としての完成度もレベルは高いが、絶対的なセンターフォワードがいないことから優勝候補に挙げづらいところがある。

リーガ王者アトレティコも面白い photo/Getty Images
今夏の動き激しかった移籍市場がどう影響するか
バルセロナ、レアル・マドリードのリーガ・エスパニョーラ2強はやや厳しいか。特にバルセロナはメッシが抜け、まだチャンピオンズリーグ制覇どころではないだろう。
スペイン勢で期待できるのはアトレティコ・マドリードだ。
イングランドからはリヴァプールも候補だ。昨季のように怪我人さえ出なければ、十分に頂点を狙える。やや得点部分でモハメド・サラー、サディオ・マネらに頼っているところがあるため、この部分は気がかりか。
マンチェスター・ユナイテッドはクリスティアーノ・ロナウド、ジェイドン・サンチョ、ラファエル・ヴァランを加えたが、まだ安定感は物足りない。グループステージでもさっそく格下のヤングボーイズに敗れており、優勝候補とまでは言えないだろう。
ドイツからは相変わらずバイエルンが候補だが、ジェローム・ボアテングとダビド・アラバの抜けた最終ラインは不安材料だ。若いダヨ・ウパメカノ、ニクラス・ズーレ、リュカ・エルナンデスらが決勝トーナメントでも戦えるか未知数なところもある。ユリアン・ナーゲルスマンがチャンピオンズリーグでの戦いにあまり慣れていないのも気がかりで、まだ組織として完成しているわけではない。今季は優勝候補に挙げづらいか。
イタリア勢はインテルに頑張ってほしいところだが、やはりルカクが抜けた穴は大きい。
こう見ると、優勝候補に挙げられるのは前回王者チェルシー、想像以上のタレントが揃ったアトレティコ、リヴァプール、マンC、最強攻撃軍団のパリだ。
パリの場合は早い段階で国内リーグ制覇を決められる可能性があり、チャンピオンズリーグに集中できる環境を整えやすいのは1つのアドバンテージになる。今夏は選手が活発に移動したためチャンピオンズリーグの優勝争いも読みづらいが、頂点に近いのはどのクラブか。