陣容は恐ろしいほど豪華だが…… photo/Getty Images
攻守両面のバランスが問題点に
ネイマール、キリアン・ムバッペ、リオネル・メッシのトリオを同時先発させたものの、パリ・サンジェルマンは今節のレンヌ戦を0-2で落としてしまった。
まだリーグ戦で1つ負けただけだが、パリの陣容は国内でもずば抜けている。
問題は、夢の3トップが本当に機能するかどうかだ。メッシ、ネイマール、ムバッペのトリオはサッカー史上最強の攻撃ユニットになる可能性があると期待されるが、3人の中に純粋なセンターフォワードがいないことは気にかかる。
例えばレアル・マドリードで完成したBBCでは中央にカリム・ベンゼマ、バルセロナのMSNも中央にはセンターフォワードとなるルイス・スアレスがいた。そうした存在がメッシ、ムバッペ、ネイマールのトリオにはいない。
タイプ的にはムバッペが最もセンターフォワードに近いが、ベンゼマやスアレスほど周囲を使うプレイを得意にしているわけではない。ベンチにはマウロ・イカルディが控えているが、イカルディを起用するなら3人の誰かをベンチへ下げる必要が出てくる。これは難しいだろう。
またこのトリオを前線に並べた場合、前線からの守備は期待しづらい。いずれも守備面で汗をかくタイプではなく、後方の選手たちに守備の負担がのしかかることになるだろう。
『90min』もパリが時折[7-0-3]のように見えると皮肉っているが、連動した守備を期待するのは難しいか。
ポチェッティーノはトッテナムで前線からハードワークするチームを作り上げていただけに、今のパリと合っているのかも微妙なところだ。スターを並べるだけのサッカーはポチェッティーノが心から求めているものではないはずだ。
果たしてパリは悲願のチャンピオンズリーグ制覇へ万全の準備ができるのか。国内リーグはタレント力だけで制することが出来そうだが、チャンピオンズリーグはそうもいかない。
レンヌ戦の黒星で不安の声が出始めており、ポチェッティーノも頭を悩ませていることだろう。