中盤でのハードワーカーであれば山口蛍の名前が挙がる photo/Getty Images
中盤の選択肢が増えるか
ワールドカップ・カタール大会に向けたアジア最終予選を戦っている日本代表。初戦となったオマーン戦で敗れるも、2戦目の中国戦には勝利。
勝利が必須なホームオーストラリア戦だったが、田中碧のゴールと浅野拓磨のOG誘発で逃げ切りに成功。何とか2-1での勝利を決めた。首の皮一枚つながっただけだが、この試合で得られたものは大きい。
特に[4-3-3]へ移行したことで、日本で人材が豊富な中盤に多くの選手を起用できる可能性が出てきた。
国内組であれば名古屋グランパスのMF稲垣祥はどうか。名古屋ではダブルボランチの一角を任されている稲垣は豊富なスタミナを武器にハードワークできる選手だ。また、名古屋への移籍後は組み立ての積極性が高まっており、ボックス外からのミドルシュートも彼の魅力だ。名古屋を上位へ押し上げているのは彼の中盤での貢献度の高さであり、代表でも彼のハードワークを見てみたい。
同じく中盤での汗かき役であればヴィッセル神戸のMF山口蛍もいる。広大なピッチをカバーできる運動量を持っており、彼がいればある程度の安定感は保証される選手だ。
最後は若手枠として田中と守田英正の古巣である川崎フロンターレのMF旗手怜央にも大きな期待がかかる。東京五輪ではU-24のメンバーとしてベスト4入りに貢献しており、本職は前線でありながら当時は左サイドバックや中盤としてチームに帯同していた。複数ポジションをこなせるユーティリティ性も彼の一つの武器だが、中盤で前を向いた際の選択肢の多さが彼の強みか。パスやドリブルとゴールに繋がるアクションのレベルが総合的に高く、三笘や田中が抜けた川崎を支えている人物の一人である。
このように代表で見てみたい選手が多いJリーグ。今回の招集では権田修一、谷晃生、長友佑都、酒井宏樹、大迫勇也の5名しか国内組が選ばれておらず、Jリーグ活性化のためにも前述した稲垣、山口、旗手らの招集に期待だ。