バルサ指揮官を解任されたクーマン photo/Getty Images
今季は一気に転落
2014-15シーズンには3冠も達成したが、バルセロナはなぜここまで転落してしまったのか。
ロナルド・クーマン解任に合わせて英『FourFourTwo』もいくつか問題点を振り返っているが、まずはクラブの哲学が失われてきたことだろう。
ジョゼップ・グアルディオラの下でパーフェクトなフットボールを完成させたものの、指揮官が代わるごとにペップ流のカラーは薄くなっていった。
もちろん指揮官が独自色を打ち出すことも悪くはないが、同メディアはいずれも故ヨハン・クライフ氏やペップが築いたフットボールには敵わなかったと指摘。次の指揮官はバルサの哲学を取り戻すことを重視すべきだろう。クラブの答えがシャビ・エルナンデスなら、哲学は戻ってくるはずだ。
そして2つ目に挙げられるのが、悉く失敗した補強戦略だ。

グリーズマン獲得も成功せず photo/Getty Images
復活には多少の時間がかかるか
近年のバルセロナは補強に大金を投じるケースが目立ち、MFフィリペ・コウチーニョ、FWウスマン・デンベレ、アントワーヌ・グリーズマンには1億ユーロ以上の資金を投じている。
しかし、いずれも失敗。グリーズマンはすでにクラブを去っており、再びアトレティコ・マドリードのライバルになってしまった。
FWルーク・デ・ヨング、マルティン・ブライスバイトなど、サポーターが困惑する補強もあった。これだけ失敗が続けば、結果が出ないのも仕方がない。
放出の方ではリオネル・メッシと苦い形で別れてしまい、ルイス・スアレスもアトレティコにあっさりと手放してしまった。しかも昨季はそのアトレティコにリーガのタイトルを奪われており、この放出劇も明らかな失敗だ。
シャビを招聘するとしても、クラブの補強戦略を見直さなければ結果は出ないだろう。チームの哲学に合う選手を獲得しなければならない。
同メディアは最後に「苦労する覚悟を持つこと」と辛口なアドバイスもしているが、今後数年は苦しいシーズンが続くかもしれない。時間をかけたチーム強化プランが必要で、長期的な視点からバルセロナらしいチームを作り上げてほしいところだ。