水を得た魚のように躍動しているサンチョ photo/Getty Images
これからも伸びるだろう
バルセロナにシャビ・エルナンデスが就任し、チームに大きな変化がもたらされたが、それはオーレ・グンナー・スールシャール監督が解任されたマンチェスター・ユナイテッドも同じだ。暫定監督にクラブOBであるマイケル・キャリックが付いたことで、今までなかった前線からの整備されたハイプレスが行われるなど、明確な変化が見られている。
このように期待感に満ち溢れている赤い悪魔だが、選手間の序列が大きく変化した。特に前線では不動の存在であったクリスティアーノ・ロナウドが重要なチェルシーでまさかのスタメン落ちに。逆に監督交代で出番を得たのがFWジェイドン・サンチョだ。
ライバルクラブであるマンチェスター・シティアカデミー出身のサンチョはボルシア・ドルトムントで大きく成長し、今夏の移籍市場でマンU入りを果たしている。約112億円の高額な移籍金でチームに加入したアタッカーだが、前スールシャール政権では継続した出場機会を得られず、3バック移行時にはウイングバックで起用される可能性があるとも報じられ、早くもこの移籍は失敗だったと思ったサッカーファンも多いだろう。
しかし、監督が代わったことで直近2試合のスタメンを勝ち取っており、2ゴールとチームに貢献している。本職である右サイドのアタッカーとして起用されたことで、ドリブルでの突破やパスからのチャンスメイクで攻撃を活性化させており、ようやくサンチョ本来の姿が見られた。守備でもブルーノ・フェルナンデス、マーカス・ラッシュフォードと共にハイプレスを仕掛けており、ラングニック政権でも継続して起用されるだろう。
「起用されない難しい時期はあったが、腐らず気持ちとフィットネスを保っていた。ゴールを決めてくれて嬉しいよ」(英『Daily Mail』)より。
チームメイトであるエディソン・カバーニがサンチョの努力を称賛しており、それが報われたと自分のように喜んでいる。
ようやく舞い込んできたチャンスを生かしたイングランド代表FW。まだ21歳と若い選手であり、今後のマンUを支える中心人物の活躍に期待だ。