ワイナルドゥムには移籍の話題も浮上 photo/Getty Images
思うほど結果が出ない
今夏のパリ・サンジェルマンはまるでゲームの世界かと思うほど豪華な戦力補強に動いたが、新戦力たちは納得しているのだろうか。
今夏の大物補強の1人だったオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムは出番が限られていることもあり、移籍を希望しているとの話題も出ている。
ミランから加わったGKジャンルイジ・ドンナルンマはどうだろうか。今夏イタリア代表の守護神としてEURO2020制覇に貢献したドンナルンマの評価は急上昇したが、パリにはベテランGKケイロル・ナバスがいる。
今季はナバスと出番を分け合っており、チャンピオンズリーグ・グループステージでは綺麗に3試合ずつナバスとドンナルンマが担当している。ドンナルンマとしては正守護神として全試合に出たいはずで、こちらも現状には満足していないだろう。

メッシもまだ本調子とは言えない photo/Getty Images
攻撃陣もまだ完成には程遠いか
FWリオネル・メッシも上手くいっているとは言い難い。チャンピオンズリーグの方では結果を出しているが、リーグ戦の方では35本のシュートを放ちながら1点に留まっている。独『Kicker』によれば、この得点率はマインツのFWカリム・オニシウォと並んで5大リーグワーストだという。
メッシがまだリーグ・アンのスタイルに慣れていないこともあるだろうが、そもそもパリがメッシやワイナルドゥムといった攻撃的な新戦力をどう共存させるつもりだったのか疑問は大きい。今のところはネイマール、キリアン・ムバッペと一緒に前線へ並べているだけといった印象も強く、機能するにはそれなりの時間が必要だろう。
新戦力で充実の時を過ごしているのはDFアクラフ・ハキミくらいのもので、期待されたほどチームの状態は上がってきていない。
後半戦から真価が発揮されるのか。それとも、今夏の補強は失敗に終わるのか。ワクワクする補強だったのは間違いないが、明確な戦略がなければ機能しないということだろう。