想像以上の苦戦強いられるヴォルフスブルク photo/Getty Images
早々の指揮官解任など混乱続く
昨季は4位でフィニッシュする大健闘だったのだが、今季のヴォルフスブルクは一転して2部降格を心配しなければならない惨状に陥っている。
最大の問題点に挙げられているのは、最下位グロイター・ヒュルトと並んでリーグワーストとなる17得点しか奪えていない攻撃陣だ。
今季より指揮官に招聘したマルク・ファン・ボメルが早々に解任されたこともあり、未だチームは形を見出せないのだろう。ここまでリーグ戦ではたった6人しかネットを揺らしていない。6得点のベグホルスト、ヌメチャ、2得点のFWリドリー・バク、1得点のMFマキシミリアン・アーノルド、DFジェローム・ルシヨン、FWヴァルトシュミットの6人だ。
しかもヌメチャが昨年12月より負傷離脱しているのも痛手で、ただでさえ少ない得点源がさらに減ってしまった。昨夏獲得されたヴァルトシュミットも2019年に行われたU-21欧州選手権ではU-21ドイツ代表のエースとして7得点を挙げて大会得点王を獲得し、チームの準優勝に貢献するなどユース年代で派手な経歴を持っている選手だ。ドイツ代表でも7試合プレイしているのだが、今季はリーグ戦12試合で1点のみ。ここまでヴァルトシュミットの獲得は当たっていない。
同じく昨夏にはヘルタ・ベルリンからベルギー代表FWドディ・ルケバキオもレンタルで加えているのだが、こちらは未だ無得点だ。2018-19シーズンにはフォルトゥナ・デュッセルドルフのエースとしてリーグ戦10得点を記録し、バイエルン相手にハットトリックの活躍を披露するなどNEXTロメル・ルカク候補の1人と話題になったこともあるのだが、昨夏のEURO2020でもプレイできず。ブームが過ぎ去ってしまった印象だ。
同じ17得点と得点力不足に苦しむグロイター・ヒュルトは、ここまでリーグ戦で192本のシュートを打っている。これはリーグワーストだ。対してヴォルフスブルクは全体13番目となる258本のシュートを打っているのだが、これでグロイター・ヒュルトと同じ17得点はさすがに問題か。精度の部分に問題があるのは明らかで、後半戦は前線の選手が頑張らなければ降格の悪夢もあり得そうだ(数字は『WhoScored』より)。