コロンビアは常にハメスを引っ張ってきたが…… photo/Getty Images
今年のW杯出場に黄信号
南米予選残り2試合となった時点で7位。ワールドカップ・カタール大会出場へコロンビア代表がピンチだ。
南米予選は4位までがワールドカップにストレートインでき、5位は大陸間プレイオフに回ることになる。現在7位のコロンビアと5位ペルーとの勝ち点差は4点だ。残り2試合は意地で勝つしかない。
ただ、もうコロンビアは2010年代のチームを引っ張ってきた天才司令塔に頼れない。この予選を通して、大黒柱だったMFハメス・ロドリゲスが不調なのだ。
ハメスは今回の南米予選8試合に出場し、僅か1得点のみだ。アシストもなく、チームの攻撃を引っ張ることが出来ていない。
やはり痛かったのはクラブでのパフォーマンスだ。レアル・マドリードで定位置を確保できず、その後移籍したエヴァートンでも期待通りとはいかなかった。そこでハメスが選んだのがカタールのアル・ラーヤン行きで、30歳にして欧州を離れることに。
そのカタール生活も理想とは違ったのか、今年に入ってからは欧州復帰案が盛んに噂されている。ハメスのクラブキャリアは明らかに迷走しており、それが代表チームのパフォーマンスに悪い影響を与えているのは間違いない。
スペイン『MARCA』によると、かつてコロンビア代表でも指揮を執ったホルヘ・ルイス・ピントはハメスを外す時と考えている。
「監督は1人の選手のためにリスクは負えない。ハメスに代わるプレイヤーを見つける必要がある。彼はパフォーマンスが悪く、それも1、2試合ではなく7、8試合がそうだ。我々は誰か違う者をピッチへ送り込まなければならない」
2010年代のハメスはコロンビアに現れた新たな英雄といった存在だったが、思った以上に早くピークが終わってしまった印象もある。ハメス中心で回してきた代表チームにとっては痛手であり、今のところは明確な後継者もいない。現状を考えると、南米予選残り2試合でハメスに賭けるのはリスクが大きすぎるか。