現在はヘルタでプレイするボアテング photo/Getty Images
鬼軍曹マガトとのタッグで降格回避へ
今月9日に行われたベルリン・ダービーではウニオン・ベルリンに1-4で敗れるなど、今季のヘルタ・ベルリンは屈辱的なシーズンを過ごしている。
このダービーではウニオン・ベルリン所属のMF原口元気もネットを揺らしたが、現在の順位はウニオン・ベルリンが6位と躍進しているのに対し、ヘルタの方は15位と降格の危機を迎えている。
ウニオン・ベルリンは2018-19シーズンに初となる1部昇格を決めたばかりのクラブなのだが、今ではライバルのヘルタと立場が逆転してしまったかのようだ。
ヘルタとしては意地でも2部降格を避ける必要があり、3月には鬼軍曹フェリックス・マガトの招聘を決断。そのマガトがチームのリーダー役を託したのは、今季よりクラブに復帰してきた35歳の元ガーナ代表MFケビン・プリンス・ボアテングだ。
ボアテングがヘルタでプレイしていたことをすっかり忘れていた人もいるだろう。今季はリーグ戦14試合に出場して0得点0アシストと苦戦しており、イエローカードの枚数だけが積み重なるシーズンになっている(8枚)。
年齢的にもボアテングが全盛期を過ぎたのは間違いないが、マガトは16日のアウグスブルク戦でボアテングを69分間プレイさせた。これは今季ボアテングにとって最長のプレイタイムだった。
「監督にはどこでプレイしたいかと聞かれたよ。だから10番の位置が良いと言ったんだ。俺の好きなポジションだからね。そして監督は俺をそこで起用した。監督は俺が必要だと言ってくれた。
独『Bild』によると、ボアテングはアウグスブルク戦についてこう振り返っている。
今季のボアテングは守備的MFの位置で起用されることも多かったが、スピードが不足していることもあって守備面で苦戦を強いられることが多かった。それもイエローカードが8枚に達している理由なのだろう。
しかしマガトはボアテングを攻撃的な位置に置き、同メディアも今回のアウグスブルク戦でのボアテングを今季最高のパフォーマンスだったと称賛する。
残留への切り札として35歳のベテラン暴れん坊が指名されたわけだが、ボアテングはこの期待に応えられるか。再び攻撃的MFの位置でアグレッシブなプレイからネットを揺らしてほしいところだ。