選手に指示を出すジュリアン・ステファン photo/Getty Images
ストラスブールが起こす大サプライズ
今季の仏リーグ・アンで大きなサプライズとなっているのが、5位につけるストラスブールだ。
昨季15位で終わっていたストラスブールが5位まで上がってくるなど誰が予想しただろう。
ストラスブールには39歳を迎えている日本代表GK川島永嗣も所属しているが、そのチームを指揮するボスこそ41歳のジュリアン・ステファンである。今この青年指揮官がフランスで大きな注目を集めているのだ。
バイエルンのユリアン・ナーゲルスマン(34歳)ほどではないが、ステファンも指揮官としてはかなり若い。現役時代にトゥールーズやドルーFCなどでプレイした実績はあるものの、選手としては大きな成功を収められなかった。2008年には現役を離れており、そこからステファンは指導者の道へ入っている。
2015年からレンヌのBチームを指導し、2018年よりレンヌのトップチームの指揮官に就任。当時はシーズン途中からの就任だったのだが、クラブの信頼を得て3年間レンヌを指揮した。
2018-19シーズンにはクープ・ドゥ・フランスを制し、2019-20シーズンには3位でリーグ戦をフィニッシュ。見事にレンヌを上位へ押し上げ、今季よりストラスブールの指揮官に就任することになった。
そのストラスブールを欧州カップ戦出場権争いへ導いているとなれば、もう中堅クラブでの実績は十分だろう。仏『L’Equipe』によれば、現在は国内の名門リヨンがステファンに目をつけているという。
リヨンはヨーロッパリーグで準々決勝まで進出したものの、リーグ戦の方では8位と苦戦気味だ。現在はピーター・ボスが指揮しているが、来季の欧州カップ戦出場権を逃せばミッション失敗と判断されるだろう。その新指揮官候補がステファンというわけだ。
レンヌ、ストラスブールでの成功を考えると、ステファンをもっと上のレベルで見てみたいところ。まずはストラスブールを何位フィニッシュへ導くのか注目で、今フランス国内でもかなりホットな青年指揮官となっている。