今季もリーガ・エスパニョーラで戦った久保建英 photo/Getty images
怪我での離脱が痛かった
今季は昇格組としてリーガ・エスパニョーラを戦っているマジョルカ。最終節まで残留を確定できていなかった同クラブだが、23日のアウェイ、オサスナ戦では見事2-0と勝ち点3を獲得して16位でフィニッシュしている。
喜ばしい最終節になったわけだが、日本代表のMF久保建英は出番なくベンチで試合終了の笛を迎えてしまった。
今季でスペイン3季目となる久保はリーグ戦28試合に出場して1ゴールという結果に終わった。プレイタイムは昨季のほぼ倍となる1610分となったが、スペイン1年目は2312分プレイしており、4ゴール4アシストと数字も残していた。怪我での離脱もあり、キャリアハイの活躍とはならなかった。
ゴールとアシスト、プレイタイムを過去のものと比較すれば素晴らしいシーズンとはいえないのかもしれないが、残したスタッツは称賛されるべきものがある。例えば、攻撃面ではキーパスを32本供給している。これはダニ・ロドリゲスの43回に続くチーム2番目の数字だ。ほかにもドリブル成功数40回やビッグチャンスクリエイト数3回と攻撃的なスタッツではチーム上位の数字を残している。守備面では献身性を見せ、339回のプレッシングを記録しており、これはチームで上から6番目となっている。
スタッツがすべてではないが、プレイタイムはチームの中で9番目とそれほど多くない久保が、ここまで攻守両面でのスタッツで好成績を残せているのは素晴らしいことだ。特に守備で走れることは近年のアタッカーでは当たり前に求められるスキルで、十分にこなせている。
ここで気になるのは保有元であるレアル・マドリードで来季プレイするかどうかだ。現状の契約は2024年までとなっており、試すのであれば今季、もしくはラストチャンスの来季となる。21-22シーズンも終わったが、久保が来季レアルでプレイするといった報道は見られない。
一定の出場機会を求めるのであれば、マジョルカの残留、または他のチームのレンタル移籍が濃厚だろう。マジョルカと同レベルのチームでやるもよし、昨季は失敗に終わってしまったが、ビジャレアルのような上位クラブでプレイするのも悪くない。レアル復帰の条件であるEU圏外枠の話は未だに進んでおらず、このままではレアル復帰は難しいと予想できる。
昨季は難しいシーズンとなったが、今季は古巣で一定のプレイタイムを得た久保。攻守両面で成果は出しており、日本をけん引する至宝の活躍に期待だ(データは『SofaScore』より)。