チェルシーで走り続けた全盛期のエッシェン photo/Getty Images
G・ネビルが絶賛する貢献度
21世紀以降、強い時のチェルシーには中盤を走り回る鉄人タイプのプレイヤーがいたものだ。ジョゼ・モウリーニョ政権を支えたクロード・マケレレ、同じフランス人選手でマケレレの後継者とされる現在のエンゴロ・カンテもそうだろう。
しかし、もう1人忘れてはならない。英『Daily Mail』によると、元イングランド代表DFガリー・ネビル氏がプレミアリーグで過小評価されていた選手と名指ししたのが元ガーナ代表MFマイケル・エッシェンだ。
エッシェンもマケレレやカンテと同じく運動量が豊富で、ピッチを縦横無尽に駆け回っていた。2005年に加入したエッシェンは実にモウリーニョ好みのプレイヤーだったと言えよう。
エッシェンは4年目の2008-09シーズンから怪我が目立つようになったこともあり、ネビル氏が絶賛したのは最初の3年に限られる。
「プレミアのトップクラブでプレイした者の中でも、エッシェンの最初の2年か3年は十分に評価されていない。チームへのインパクト、運動量、中盤でのエネルギー、ランパードとのバランス、エッシェンは素晴らしい選手だったと思う」
優勝した2005-06シーズンを振り返ると、中盤はマケレレ、エッシェン、ランパードで構成されている。攻守両面でこれほどレベルの高い中盤も珍しいか。
GKにはペトル・チェフ、センターバックはリカルド・カルバーリョとジョン・テリー、サイドバックは右にウィリアム・ギャラス、左にデル・オルノ、前線はジョー・コールにアリエン・ロッベン、ディディエ・ドログバだ。クラブ歴代最強クラスのメンバーで間違いないだろう。
次のシーズンにはMFミヒャエル・バラック、ジョン・オビ・ミケル、DFアシュリー・コールも加わり、ヒットしなかったがFWアンドリー・シェフチェンコまで獲得していた。あまりに豪華なドリームチームだ。
中盤の主役はランパードだったが、エッシェンも陰のMVPと言っていいか。ボールを奪う力、前線へ駆け上がる馬力など、プレミアリーグに合う理想的なMFだった。