アタランタに敗れたローマ photo/Getty Images
チャンスは作れているが……
19日にセリエA第7節でアタランタと対戦し、0-1で敗れたローマ。このゲームで大きな差となってしまったのが決定力である。
ローマサポーターの中には、勝てたゲームと感じている人も多いだろう。実際にローマが21本もシュートを放ったのに対し、アタランタのシュート数は僅か4本。それも枠内に飛んだのは1本のみで、その1本でアタランタが勝利したことになる。
この決定力不足は昨季からジョゼ・モウリーニョ率いるローマを苦しめてきた。今季もローマはここまで43本の枠内シュートを打っており、これはインテルと並んでリーグ最多だ。しかし、奪った得点数は僅か8ゴール。インテルも13ゴールとそこまで差があるわけではないが、ローマが枠内シュート数の割に得点を増やせていないのは確かだ。
これは昨季も似たようなところがあり、昨季のローマは計198本の枠内シュートを打っている。これは優勝したミランよりも2本多いのだが、最終的にミランが奪った得点数は69ゴール。対するローマは10点少ない59ゴールだ。単純に数字だけを見るならば、ミランの方が決定力のあるチームとなる。
またローマより1つ上の5位でフィニッシュしたラツィオも枠内シュート数は195本とローマより3本少なかったのだが、ラツィオは77ゴールも奪っている。
今夏にはパウロ・ディバラを加え、この補強は当たっている。しかしアタランタ戦でもチャンスを決め切れなかったように、センターフォワードのタミー・エイブラハムがやや物足りない。アタランタ戦でも決定機はいくつかあったが、いずれも沈めることが出来なかった。
積極的にシュートを放つニコロ・ザニオーロも同じで、なかなか得点に繋がらない。チャンスを作りながらゴールが決まらない展開にはサポーターもイライラするだろうが、モウリーニョはどう得点数を増やしていくのか。枠内シュートを43本も打ちながら8ゴールしか奪えていないのは効率が悪く、このままでは昨季と同じように決定力の差で順位を落とすことになるだろう(データは『WhoScored』より)。