フライブルク戦で大活躍だったチュポ・モティング photo/Getty Images
PSG、バイエルンと渡り歩いてきた実力者
今夏にFWロベルト・レヴァンドフスキを失ったバイエルンは、代わりにリヴァプールからFWサディオ・マネを補強。タイプは異なるが、マネの0トップ起用も興味深いオプションにはなっていた。
主に序盤はマネ、ジャマール・ムシアラ、トーマス・ミュラー、レロイ・サネ、セルジュ・ニャブリといった選手たちで前線を構成し、彼らが自由にポジションを動かす攻撃を繰り出していたわけだが、バイエルンにはもう一つ武器があった。
16日のフライブルク戦でスタメンに抜擢されたFWエリック・マキシム・チュポ・モティングだ。
来夏まで契約を結ぶチュポ・モティングは、昨季までレヴァンドフスキを休ませたい時に出てくる2番手FWだった。今季は怪我で出遅れたこともあり、チュポ・モティングのことを忘れていた人もいるかもしれない。
しかしチュポ・モティングは9月より途中出場から試合勘を掴んでいき、今月4日のチャンピオンズリーグ・グループステージ第3節にてヴィクトリア・プルゼニ戦でゴールを記録。インテル、バルセロナとの大一番では起用されなかったが、チュポ・モティングは格下のヴィクトリア・プルゼニ相手に結果を出したことから指揮官ユリアン・ナーゲルスマンの信頼を勝ち取った。
結果的にフライブルク戦でチュポ・モティングを先発に抜擢した采配はヒットし、マネやミュラーにはないポストプレイを披露。先制点の場面では堂安律の背後を取ったアルフォンソ・デイビスを上手く活かし、自身もその後ゴールを決めた。今季好調だったフライブルクを5-0のスコアで粉砕することになり、チュポ・モティングの前線起用もオプションの1つとなっていきそうだ。
チュポ・モティングは以前所属していたパリ・サンジェルマン、現在のバイエルンで前線のバックアッパー役を務めてきたが、チャンピオンズリーグの重要なゲームで得点を奪うなど不思議な魅力を持つ選手でもあった。33歳と経験も豊富で、0トップにこだわる必要もなさそうだ。レヴァンドフスキの穴を埋めるのはマネではなく、チュポ・モティングかもしれない。