レアルに欠かせない存在となったバルベルデ photo/Getty Images
バルベルデとレアルを変えた一撃
今やレアル・マドリードと世界を代表するMFへと成長したフェデリコ・バルベルデ。インサイドハーフに加えて右のウイングもこなすバルベルデはレアルに欠かせぬ存在であり、今後のクラブを引っ張っていくキーマンの1人だ。
しかし、バルベルデにはレアル退団を考えていた時期もあったという。中盤ではカゼミロ(現マンチェスター・ユナイテッド)、トニ・クロース、ルカ・モドリッチのトリオが長くポジションを守ってきたため、他のMFがスタメンを確保するのは難しかった。まだ右ウイングの選択肢が無かった頃のバルベルデは先発で固定されていたわけではなく、出場機会を求めて移籍を検討するのも頷ける。
スペイン『MARCA』によると、その考えが変わるきっかけになったのが1年前のゲームだという。2022年1月12日、レアルはスーペルコパ・デ・エスパーニャ(スペイン・スーパーカップ)の準決勝でバルセロナと対戦し、2-2のスコアで延長戦に突入。ここで決勝ゴールを決めたのがバルベルデだった。このゲームがレアルでの運命を変える一戦になったというのだ。
レアルはその後ファイナルでアスレティック・ビルバオを2-0で撃破し、スーペルコパ・デ・エスパーニャを制覇。結局昨季のバルベルデはこの1点のみでシーズンを終えているのだが、バルサ戦でのゴールが特別な自信となったのだろう。
昨季終盤からは右ウイングでの起用も増え、特にチャンピオンズリーグ決勝トーナメントに入ってから出番が増加。延長戦までもつれた準々決勝のチェルシー戦、準決勝のマンチェスター・シティ戦でバルベルデは120分間のフル出場を記録しており、走り続ける鉄人プレイヤーとのイメージも定着した。1年前のスーペルコパ・デ・エスパーニャより進化したバルベルデはリーガ・エスパニョーラ&チャンピオンズリーグ制覇に貢献し、今では1億ユーロもの市場価値を持つMFとなった。
レアルは今季もスーペルコパ・デ・エスパーニャで決勝へ進んでおり、今回はファイナルでライバルのバルセロナと対決する。バルベルデは今季ここまで8ゴールを挙げており、昨季から得点力もアップした。再びスーペルコパ・デ・エスパーニャ制覇から良い形で後半戦に入りたいところで、バルベルデのパフォーマンスは要注目だ。