「とても良いコーチになるための要素が揃っている」 EL準決勝...の画像はこちら >>

X・アロンソ監督はモウリーニョ監督からも多くを学んでいたはずだ photo/Getty Images

レアルで苦楽を共にした

シーズンも終盤に差し掛かり、各コンペティションが佳境を迎えている。ヨーロッパリーグでは準決勝を戦う4チームが出揃い、対戦カードはユヴェントス対セビージャ、ローマ対レヴァークーゼンとなった。



どちらの対戦カードも激闘が繰り広げられると予想されるが、ローマ対レヴァークーゼンは指揮官の師弟対決も注目となる。ローマを率いているのはジョゼ・モウリーニョ監督であり、レヴァークーゼンの指揮官はシャビ・アロンソ監督。この2人は2010年から2013年までレアル・マドリードで共闘していた。

2009年夏にリヴァプールからレアルへと移籍した現役時代のX・アロンソ監督は、その1年後にレアルへとやってきたモウリーニョ監督の下で3シーズン戦った。2010-11シーズンはコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)制覇、2011-12シーズンはリーグ優勝を共に味わい、2013年夏にモウリーニョ監督がレアルを去っている。

レアル時代に限らず、モウリーニョ監督が数々のビッグクラブで栄光を手にしてきたことは周知の事実だが、今季序盤にレヴァークーゼンの指揮官に就任したX・アロンソ監督も早速その手腕を発揮している。トップチームを率いるのは今回が初めてだが、チームをELベスト4まで導いただけでなく、低迷していたリーグ戦でも順位を6位まで上げてきている。

こうして名将への道を少しずつ歩み始めているX・アロンソ監督だが、英『GIVE ME SPORT』によるとモウリーニョ監督はそんな教え子の指揮官としての素質を早くから見抜いていたようで、2019年にこのようなコメントを残していた。

「彼(X・アロンソ)は私と似たような境遇なんだ。彼の父親は監督だったからね。生まれた時は父親が選手で、成長すると父親が監督になった。それから彼も選手としてプレイするようになった。
言うまでもなく、私より彼の方が遥かに良い選手だった。トッププレイヤーにまで上り詰めたんだ」

「ピッチ上でのポジション取りも、試合に関する知識も非常にレベルが高い。そして彼はスペイン、イングランド、ドイツでプレイした。バイエルンでは(ジョゼップ・)グアルディオラ、レアル・マドリーでは私と(カルロ・)アンチェロッティ、リヴァプールでは(ラファエル・)ベニテスの指導を受けた」

「こういった事実を全部踏まえると、シャビにはとても良いコーチになるための要素が揃っていると思うんだ」

結果的にこのモウリーニョ監督の読みは当たっており、X・アロンソ監督率いるレヴァークーゼンがモウリーニョ監督のローマを破っても全く不思議ではない。モウリーニョ監督もプライドを懸けて全力でこの試合に臨むはずだが、果たして決勝に進むのはどちらになるのか。

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