レヴァークーゼンを指揮するシャビ・アロンソ photo/Getty Images
降格の危機から欧州カップ戦出場権獲得の希望へ
今季レヴァークーゼンの立ち上がりは最悪だった。リーグ戦は開幕3連敗で始まり、その後もまるで調子が上がらない。
ただ、クラブの動きが素早かった。10月5日には指揮官ジェラルド・セオアネの解任を決断し、後任に元スペイン代表MFシャビ・アロンソを招聘。これが大正解だった。
アロンソはレアル・ソシエダのリザーブチームより本格的に指導者キャリアを始めていたが、それでもかなり経験の浅い指揮官だ。招聘は勇気のいる決断に思えたが、アロンソは就任から30試合で17勝6分7敗と見事にチームを立て直した。
一時は残留争いを覚悟する必要もあったが、今では6位と欧州カップ戦出場権を争うところまで順位を上げている。23日に行われた第29節・ライプツィヒ戦も危なげなく2-0で勝利しており、ヨーロッパリーグの方ではベスト4まで勝ち進んでいる。ベスト4の対戦相手は、レアル・マドリード時代に指導を受けたジョゼ・モウリーニョ率いるローマだ。
アロンソは現役時代より優れたMFではあったが、指揮官としての才能もあったようだ。やや気は早いが、スペイン『as』はリヴァプール次期監督候補にふさわしいとまで絶賛する。
リヴァプールといえばアロンソが現役時代にプレイしたクラブで、現在はユルゲン・クロップが指揮している。
クラブOBとしては、リヴァプールのレジェンドであるスティーブン・ジェラードも候補者だが、同メディアはすでに指揮官としてアロンソがジェラードを超えたとの評価だ。ジェラードもレンジャーズ、アストン・ヴィラと指導者キャリアを始めているが、5大リーグで先に結果を残したのはアロンソの方だ。
指揮官としても名将になっていくのか。世代の近いところでは元スペイン代表MFシャビ・エルナンデスもバルセロナの指揮官に就いているが、いわゆるスペイン黄金期を知る者たちの中ではアロンソが最も名将に近いのかもしれない。