ユヴェントスでプレイするキエーザ photo/Getty Images
ユヴェントスでは複数の役割をこなしているが……
優勝したEURO2020にて、アズーリの切り札となったのがユヴェントス所属FWフェデリコ・キエーザだった。
主に左サイドから仕掛けるキエーザのドリブルと得点感覚は対戦相手の脅威となり、大会途中からイタリア代表の主力となった。
ただ、ユヴェントスで思うように数字が上がってこない。昨年1月より大怪我による離脱が続いていたことも理由の1つだが、一部では指揮官マッシミリアーノ・アッレグリとの相性を疑問視する見方もある。
アッレグリは4バック、3バックを使い分けており、キエーザもウイングからウイングバック、最前線でのプレイまで幅広い役割をこなしている。その影響もあるのか、EURO2020で見せていたほどの存在感を発揮できていない印象だ。
今季も復帰してからリーグ戦15試合に出場しているが、ここまで無得点だ。年齢も25歳と中堅世代を迎えており、そろそろクラブの方でもエース級の存在になっていきたい時期でもある。フィオレンティーナでプレイしていた2019-20シーズンにはセリエAで10ゴール記録しており、アッレグリとの相性を考えても良い頃合いかもしれない。
今季のユヴェントスでは、まだリーグ戦で二桁得点を記録している選手がいない。最多得点者はMFアドリエン・ラビオとFWドゥシャン・ヴラホビッチの2人(8ゴール)。本来はヴラホビッチも20ゴール以上狙ってほしいストライカーで、アッレグリが攻撃陣全体を活かし切れていないとの見方もできる。
アッレグリはセリエAを複数回制してきた実力者ではあるが、今季は攻撃陣の機能性がやや物足りないか。