2ゴールを挙げたショボスライ photo/Getty Images
無敗チームはかつての伝説と重なってきた
ハンガリー代表はEURO2024予選・グループGの最終節でモンテネグロと戦い、3-1と勝利した。すでに予選突破は決めていたが、これでグループ首位・および無敗での本戦出場となり、チームには“ハク”がついたと言っていいかもしれない。
開催国ドイツほか、イタリアなど過渡期にある強豪国も多いなかで、EUROの台風の目となりそうなのがこのハンガリーだ。その中心で10番を背負うのが、リヴァプールMFドミニク・ショボスライ。モンテネグロ戦でも圧巻のドリブルゴールを含む素晴らしい2ゴールを挙げてビハインドを跳ね返し、チームの勝利に貢献している。
英『Mirror』も「夏にRBライプツィヒから6000万ポンドで移籍して以来、レッズの中盤で優れた成績を収めており、その調子をハンガリー代表として国際舞台でも披露している。実際、彼の最新のパフォーマンスは、母国のファンにEURO2024で影響を与えられると信じさせるのに十分だろう」と、その活躍をたたえた。
ショボスライはリトアニア戦で1G1A、ブルガリア戦で2A、そして今回モンテネグロ戦で2Gと、3試合で6ゴールを生み出しており、すでにハンガリーの王といった風格だ。しかしエゴイスティックではなく、モンテネグロ戦2ゴールのあとには「ぼく一人で試合をひっくり返すことはできなかった。2ゴールを決めたが、他のゴールも必要だった」と自分一人の功績ではなかったと強調した。
ハンガリーといえば1950年代に4年間無敗という記録をつくり、圧倒的な攻撃力で恐れられた「マジック・マジャール」という伝説の代表チームがある。予選を無敗で突破したショボスライ率いるハンガリー代表は「マジック・マジャール」を蘇らせるのか。可能性はわからないが、この天才MFが鍵を握っていることだけは間違いないだろう。