ドルトムントは今夏にベリンガムを売却している photo/Getty Images
今季のドルトムントは5位と微妙な位置に
今季のドイツ・ブンデスリーガ序盤戦で最も注目を集めたのは、シャビ・アロンソ率いるレヴァークーゼンだ。
ここまで10勝1分と無敗を維持し、王者バイエルンと互角のレースを繰り広げている。
バイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲ前CEOは今季のレヴァークーゼンを称賛すると同時に、バイエルンのライバルでもあるドルトムントの戦いに物足りなさがあると指摘している。
ドルトムントは香川真司らを擁して2010-11、2011-12シーズンと連覇を達成したが、その後はバイエルンによる支配が続いている。ドルトムントの場合は若い選手を育て、それをビッグクラブへ売却するパターンを1つのモデルとして継続してきた。その育成力と目利きは高く評価されてきたが、ルンメニゲ氏はドイツサッカー界にとってあまり良い流れではないと釘を刺す。
「ドイツのサッカー界では若い選手を売却して利益を得るというビジネスモデルのため、過去にあまりにも多くの移籍が行われた。ドルトムントもそうだ。サンチョはマンチェスター・ユナイテッドへ、ハーランドはマンチェスター・シティへ、ベリンガムはレアルへ。しかし、これはドルトムントにとっての損失だけではなく、ブンデスリーガ全体の魅力を失うことにもなる」(独『Express』より)。
クラブの規模などを考えるとある程度仕方のないところもあるが、毎年のように主力が引き抜かれるのはリーグの盛り上がりに影響を与えかねない。やはりリーグとしてはレヴァークーゼンのようなチームが出てきた方が人気アップに繋がりやすいはずだ。
ドルトムントは今夏にMFジュード・ベリンガムをレアル・マドリードへ売却しており、中盤の完成度には少々疑問が残る。何でもこなせるベリンガムの穴は大きく、今季は11試合消化時点で5位とやや元気がない。
レヴァークーゼンの頑張りがなければ今季もバイエルンが独走していた可能性が高く、ずっとバイエルンの支配が続くのも問題か。