サイバリはパワフルなMFだ photo/Getty Images
今度はアヤックスではなくPSVが市場の主役に?
ここまで16戦全勝。オランダ・エールディヴィジではPSVが完全独走状態に入っている。
気になるのは、今夏に欧州のビッグクラブがPSVのタレントをどこまで狙ってくるかだ。近年は同じオランダの名門アヤックスから次々と選手が輩出されてきたが、今季の目玉はPSVだ。今夏に大きな動きがあるかもしれない。
伊『Gazzetta dello Sport』もタレントの宝庫とPSVに注目しており、今夏に狙われるかもしれない選手たちをピックアップしている。
1.ヨハン・バカヨコ(FW/20歳)
すでに人気選手となっているのが右ウイングに入るバカヨコだ。ベルギー代表でも主力となりつつあり、同じベルギーではマンチェスター・シティの左ウイングに入るジェレミー・ドクの活躍も印象的だ。そのドクとともに新生・ベルギー代表を引っ張るレフティーアタッカーがバカヨコだ。
今季はエールディヴィジで3ゴール8アシストと結果を出しており、20歳と若いことも魅力だ。今夏のトップターゲットの1人と言える。
2.イスマエル・サイバリ(MF/22歳)
昨年のワールドカップ・カタール大会ではメンバーに入らなかったが、サイバリはカタール大会でベスト4に入るなど躍進著しいモロッコ代表期待の若手だ。185cmとサイズのあるセントラルMFで、PSVでは主力として今季リーグ戦4ゴール2アシストの成績を残している。
185cmのサイズに加えて体の厚みもあり、ミランのルーベン・ロフタス・チークを思わせる馬力がある。フィジカル的には5大リーグでも問題なく戦えるだろう。
3.リカルド・ペピ(FW/20歳)
チームのエースはベテランのルーク・デ・ヨングで、アメリカ代表期待の若きFWペピはベンチスタートがほとんどだ。しかし、ここまで4ゴール1アシストと限られた時間でアピールに成功している。
ドイツのアウグスブルクでは苦戦したが、昨季はフローニンヘンのエースとして13ゴールを挙げるなどエールディヴィジでは結果を残せている。PSVでの活躍からもう一度5大リーグへチャレンジといったことも可能なはずだ。

フェールマンはチームの心臓とも言えるゲームメイカー photo/Getty Images
5.ヨエイ・フェールマン(MF/25歳)
25歳と中堅世代のフェールマンは、中盤の底から巧みにチャンスを作り出していくPSVの司令塔だ。今季ここまでエールディヴィジでトップとなる9アシストを記録しており、セットプレイのキッカーも任される。左右両足でボールを操ることができ、今年に入ってオランダ代表デビューも果たした。
タイプ的には、同じオランダ代表のバルセロナMFフレンキー・デ・ヨングに近いだろうか。昨年冬の段階では市場価値600万ユーロだったが、今では2400万ユーロまでアップ。現代的には少々遅咲きなタイプのMFかもしれない。
6.ノア・ラング(FW/24歳)
ハムストリングを痛めて離脱した期間があるなど、満足のいく前半戦ではなかっただろう。しかし、出番を得た際にはきっちりと結果を残している。
ウイングを本職とするラングは、ここまでリーグ戦8試合の出場で4ゴール1アシストを記録。テクニックにはかなりの自信を持っているようで、積極的なドリブル突破に加えてヒールパスなどトリッキーなプレイを好む。
オランダ代表でもプレイしており、同じオランダ代表のエースであるFWメンフィス・デパイを思わせるテクニックの持ち主だ。
いずれも興味深い実力者で、ビッグクラブも狙いを定めていることだろう。記録的な強さで白星を重ねている現在のPSVは、来夏の市場で主役となるかもしれない