レアルへの移籍が噂されるムバッペ photo/Getty Images
スターの加入で指揮官はどう立ち回るか
近年、サッカー界を賑わせている話題と言えばキリアン・ムバッペのレアル・マドリードへの移籍話だ。その話も現実味を帯びてきた中で、4月22日にマドリードで開催されるローレウス世界スポーツ大賞のアンバサダーを務めるルート・フリット氏は、ムバッペとチームについて『AS』紙にこう語った。
「レアル・マドリードは世界最大のクラブだ。マドリードから声がかかれば、ほとんどの場合はイエスと答え、ノーとは言わない。マドリードが最高の選手を獲得を望み、クリスティアーノ(・ロナウド)や他の選手を獲得したことは理解している。そして、ムバッペがレアル・マドリードで勝てると信じていることも理解している。彼はPSGですでに多くの勝利を収めているが、チャンピオンズリーグ優勝を望んでいる。私は彼ならできると思うし、最適なチームだと思う」
そして、フリットは「第一次銀河系軍団」時代やムバッペ、ネイマール、メッシらを結集させたPSGを引き合いに出し、「ただ偉大な選手を集めても何の保証にもならない」という意見に同調を示し、「チームに必要なキャプテンは一人で、そのキャプテンはワールドカップ優勝経験のあるムバッペが務めるべき」であるとした。
しかし、そうなると古参のメンバーやジュード・ベリンガム、ヴィニシウス・ジュニオールらといった他のスタープレイヤーから不満が出ることは想像に難くない。そうした状況でも、フリットはACミラン時代の同僚だったカルロ・アンチェロッティについて「すべての選手がお互いに適応できるようにコントロールすることが出来る」才能を持つ監督であることを強調した。
フリットの語った通りに、ムバッペが加入後すぐにチームキャプテンを任されることは決して現実的ではない。それでも、ムバッペはベリンガム同様にスムーズにチームに溶け込むことが求められる。その中でアンチェロッティはファンの目には届かないピッチ外での仕事に尽力する必要があると言えるだろう。