ヘスキーの息子レイガンもマンCのアカデミーにいる photo/Getty Images
世代別のカテゴリーが結果を出している
マンチェスター・シティでは高額な移籍金を使った派手な補強が注目を集めるが、近年のマンCで見逃せないのがアカデミーの育成力だ。
今季もフレッシュな若手がトップチームで印象的な働きを見せ始めていて、20歳のMFニコ・オライリー、22歳のMFジェイムズ・マカティー、すでに主力に定着しつつある20歳のDFリコ・ルイス、今季は怪我に苦しんでいるが、21歳のノルウェー代表FWオスカー・ボブなど、彼らはマンCのアカデミーを経てトップチームに上がってきた逸材たちだ。
今季チームは苦戦を強いられているが、アカデミーから出てくる才能は将来的な戦力の底上げに繋がる。英『Manchester Evening News』もアカデミーの育成力を称賛しているが、今季もマンCのアカデミーは順調に結果を出しているのだ。
まずU-18カテゴリーでは、国内リーグ22試合を終えた段階で20勝1分1敗と圧倒的な成績で首位を走っている。あの元イングランド代表FWエミール・ヘスキーを父に持つ17歳のFWレイガン・ヘスキーもこのカテゴリーでプレイしており、19試合に出場して18ゴール7アシストと抜群の成績を残している。チーム全体でも22試合で83ゴール14失点と攻守共に見事な結果だ。
さらにU-18カテゴリーはFAユース杯でも準決勝でワトフォードを撃破し、決勝へ駒を進めている。
U-19カテゴリーは惜しくも敗れてしまったが、UEFAユースリーグで準々決勝まで駒を進め、U-21カテゴリーは国内リーグで首位を走る。ちなみに、U-21カテゴリーではヘスキーのもう一人の息子である攻撃的MFジェイデン・ヘスキー(19)もプレイしている。
同メディアは昨年よりマンCのアカデミーディレクターに就任したトーマス・クルッケンの手腕によるところが大きいと称えており、クルッケンはバスケットや柔道など他競技の動きを取り入れつつ、選手とコーチのマンツーマントレーニングの回数を増やしているという。特にバスケットはポジショニングの面でもサッカーに取り入れられる要素が大きいとされており、逆にサッカーの動きを参考にしているNBAのコーチなどもいる。
こうした取り組みがアカデミーの成功に繋がっているようで、来季以降もアカデミーから優秀な選手が出てくるだろう。スター揃いのトップチームでポジションを掴むのは簡単ではないが、アカデミーの充実はクラブにとってポジティブな要素だ。