準決勝で敗れたバルセロナ photo/Getty Images
準決勝2ndレグではリードを守り切れず
今季のハンジ・フリック率いるバルセロナは欧州トップクラスの攻撃力を誇り、クラシコでライバルのレアル・マドリードを粉砕するなど充実のシーズンを過ごしてきた。
しかし、来季の戦いへ向けてまだ改善できる部分もあるだろう。
バルセロナは6日にチャンピオンズリーグ準決勝2ndレグでインテルに延長戦の末3-4で敗れてしまい、悲願の欧州制覇には届かなかった。終盤までバルセロナがリードしていただけに、悔しすぎる敗戦だろう。
このゲームではPKの判定などレフェリーのジャッジを巡って様々な意見があり、試合後には判定に不満を漏らすバルセロナの選手もいた。しかしベットーニ氏は勝利したインテルのパフォーマンスを称賛するとともに、バルセロナは判定に不満を言っている場合ではないと釘を刺している。
同氏が問題視したのは、終盤のバルセロナの戦い方だ。フリックはシーズンを通してハイラインを維持しての戦いを続けてきたが、それはこの終盤も変わらなかった。3-2でリードしていた後半アディショナルタイムにはFWフェラン・トーレスを下げ、負傷から復帰したFWロベルト・レヴァンドフスキを投入。ここで守備固めの選手を入れても良かったはずなのだが、フリックはレヴァンドフスキ投入を選んだ。この判断にもベットーニ氏は疑問を抱いている。
「バルセロナは試合終盤まで優勢を保っていたが、そこからカウンターを許してアチェルビにゴールを決められた。バルセロナは直前にインテル側のファウルがあったと主張していたが、審判への批判よりも自分たちのプレイに集中すべきだろう。
「バルセロナにはサッカーのやり方が1つしかなかった。もっともその1つが驚くほど優れているのだが、今回はインテルの方が完成度の高いチームであることを証明した」
自分たちの哲学を貫くのも大事だが、バルセロナの超ハイラインにはリスクも伴う。CLのような短期決戦を勝ち抜くには、時には守備を固める時間も必要だろう。今回は試合を上手くまとめることができず、インテルの反撃を許してしまった。2014-15シーズン以来のCL制覇へ、来季のバルセロナには柔軟な姿勢が求められる。