ファンからブーイングを受けたA・アーノルド photo/Getty Images
「人々は必ず強い反発を示す」
5月12日に行なわれたプレミアリーグ第36節で、すでに優勝を決めているリヴァプールは2位のアーセナルと対戦。前半に2点をリードするも、後半に追いつかれて2-2で決着した。
今季限りでのリヴァプール退団を発表したトレント・アレクサンダー・アーノルドは、今節にベンチ入りすると67分にコナー・ブラッドリーに代わって途中出場。レアル・マドリードへの加入が噂されるスカウサーがピッチに立つと、リヴァプールファンからブーイングが送られる異様な雰囲気となった。
この件についてクラブのOBであるジョン・オルドリッジ氏は地元紙『Liverpool Echo』で「アンフィールドで起こったことに吐き気がした。リバプールがあんな反応をしたことは初めてだ」と題した記事を寄稿。ファンのリアクションについて「誰もが自分の意見を持つ権利がある」との各々の理解を尊重しながらも自身の想いを綴っている。
「ウェスト・ダービー出身の若者がピッチに出てきた時の騒ぎを聞いて、私は心が痛んだ。60年以上アンフィールドに通っているが、あんな音は見たことも聞いたこともない。気分が悪くなった」
さらにアレクサンダー・アーノルドへの決断に関しても「地元出身の選手がフリー移籍でクラブを去ると、人々は必ず強い反発を示す」と前置きしつつ、次のように続けている。
「トレントの決断はクラブ自体への軽蔑なのだろうか? それとも、単に何か違うことを試そうとしているだけなのだろうか?いずれにせよ、反発は激しく日曜日の試合はあのスタジアムで私が経験したことのない展開だった」
フリーでの移籍であるために、ファンから反発の声も多いアレクサンダー・アーノルド。オルドリッジ氏の言葉から、アンフィールドにおいていかに異常な空気だったのかが伝わってくる。