新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、自粛生活が続いていました。緊急事態宣言が解除されても、まだまだ予断を許しません。



一言で「自宅で自粛生活」と言っても、限られたスペースの中で何日も過ごすのは心身共に煮詰まってしまいますよね。そのような中で、みなさんはどのように気分転換をしていますか?



SNSを見ると、お料理のバリエーションを増やしたり、絵を描いたり、はたまたみかんを1粒ずつバラバラにしてその数を数えるという強者まで登場していました。



かくい言う私の気分転換方法は、「本を読むこと」です。本来は紙媒体で読むのが好きなのですが、今は子どもの寝かしつけや用事の合間に読むことが多いため、スマートフォンでの閲覧が増えました。



今回は、筆者が自粛期間中に読んだ漫画や小説で、おすすめのものをご紹介したいと思います。小説や漫画を読むときには、気分転換になるポイントがあります。参考にして頂ければ幸いです。



■マンガの気分転換、ポイントは「完結済み」



現在は空前絶後の『鬼滅の刃』ブームですね。つい先日、連載誌での最終回を迎え、この人気絶頂期での終幕に大きな話題となりました。筆者の長男と次男も、2人でお小遣いを出し合って『鬼滅の刃』の単行本を集めています。そのため、この自粛期間中に子どもから借りて筆者も読もうかと思ったのですが…あえて止めました。その理由は、最終回が収録された単行本を購入してから「一気読みしよう!」と思ったからなのです。

どうもこらえ性がなく、一気読み派の筆者です。



というわけで、今回ご紹介するのは『完結済み』の物からご紹介します。



■『青空エール』( https://amzn.to/3c4P2lP )
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■著者:河原 和音
刊行:集英社



ストーリー:周りに流され、今まで自己主張をしてこなかった女の子が主人公です。自分に自信が持てない主人公が「甲子園でトランペットを吹いて応援したい」という熱い気持ちを胸に、高校野球部並びに吹奏楽部の強豪校へ進学。そこで出会ったクラスメイトの野球部員とともに成長していく青春ストーリー。



今年は、中学生ならびに高校生の部活動に関する諸々の大会が中止になりました。甲子園という、野球界の大きな指標となる大会も中止を余儀なくされてしまいました。もうね、中学生・高校生時代って、部活に全力投球している子も多いと思うんですよ。部活動が進路や将来に大きく関わって来る子も大勢いると思います。その集大成がなくなってしまった2020年…命にはかえられませんが、本当にやるせない気持ちでいっぱいです。



そんな中学生・高校生時代の部活動にかける輝きを深く感じることができる作品です。キラキラして眩しい学生達の姿に、涙が止まりません!



■『3月のライオン』( https://amzn.to/2AgI8fX )
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■著者:羽海野 チカ
刊行:白泉社



ストーリー:「その道しかなかった。

それは僕が生きていくためについた嘘だった…」幼い頃、交通事故で家族を失った主人公。自分を引き取ってくれたのは父の友人であるプロ棋士。自身も中学生で将棋のプロとなり、高校生ながらに自立の道を歩んでいくが、その姿は見えない不安と孤独に苛まれていた。そんな時に出会った3姉妹との交流をきっかけに、「生きていく」ことを受け入れ、そして日々は穏やかに過ぎていくことを願う、そんな姿を描いた作品。



自粛期間の3月に、たまたまネットで無料配信されていたことをきっかけに読み出しました。映画にもなった有名な作品でしたが、なんとなく避けていたんですよね。というのも、将棋に明るくないので。少女らしい絵柄なのに少年漫画誌掲載なのも、なんとなく避ける理由になっていました。



しかし、将棋を知らなくてもまったく問題なく楽しめたのです。主人公だけではなく、登場人物一人ひとりそれぞれストーリーがあるのも実社会に近く感じることができて、とても興味深く感じました。ストーリー全体はとても重いテーマ性を持っていますが、ちゃんと笑えるところや気持ちを軽くしてくれるところもあり、読後感の良い作品です。



■『女王の花』( https://amzn.to/2M3Neir )
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■著者:和泉 かねよし
刊行:小学館



ストーリー:時は古代。

亜国(あこく)の正室の子として生まれながら、冷遇され育ってきた姫・亜姫(あき)。唯一の味方は、金髪碧眼で奴隷の薄星(はくせい)。薄星は亜姫に忠誠を誓い、運命を共にすることを誓う。酷い扱いを受けながら、亜姫は美しく成長。途中、商人である青徹から教育を受け文武ともにその才能を開花させていく。



そんな亜姫を疎ましく思う側室の土姫は、亜姫の母を毒殺する。亜国を追われる亜姫だが「いつか必ず亜国に戻る。そして土姫を討つ」と心に誓う。



幾多の試練を乗り越え、とうとう土姫を討ち亜国の女王となった亜姫。自らの贅沢、幸せすらも求めず、ただ国民を想って国政を行う亜姫は、皆から慕われ歴代最上の女王と讃えられた。だが、彼女が自らの死期にたった1つ望んだこと、それは「どんな願いでも叶う『女王の花』を探してきてほしい」だった。



所々で「クスッ」と笑える和泉かねよしさんの作品、大好きなんです。

ということで、こちらの作品は完全に「作者読み」した作品でした。でも、今この時期に読んで良かった…と思いました。



歴史物って何となく難しそう…しかも日本じゃなくて他国だし…と思って敬遠していた作品だったのですが…。でも時間がある今だからこそと思って読んだら、亜姫の言葉が、今の日本の政治や国情を表していると思って、大きく「うん!うん!」と頷きながら読んでしまいました。



少女漫画らしく、青徹への憧れと好意を混ぜ合わせたような少女時代に感じる淡い感情、そして薄星との深い絆から生まれる愛情、そんな素敵なラブストーリーが読める作品でもありますよ。



■小説も「有名だけれど読んでいなかった」作品から



続いては小説からおすすめ作品をご紹介します。筆者個人的には浅田次郎さんの作品は一通りおすすめです!ですが、今回はこちらの作品をおすすめします。



■『告白』( https://amzn.to/3d4qnPE )
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■著者:湊 かなえ
刊行:双葉社



ストーリー:「娘は死にました。このクラスの生徒に殺されたのです」――あるクラスのホームルームでそう語ったのは、クラスの担任である女性教師・森口だった。森口が教師を辞めると言い迎えたホームルーム。それはいつものホームルームではなく衝撃の『告白』から始まったのでした。



ベストセラーであり、映画やドラマにもなったので、知っている方も多いことでしょう。

筆者も映画を見ました。でも、まだ原作を読んでいなかったんです。出版元である双葉社が2020年5月4日~31日まで、全文を無料公開していることを知り、読みました。やっぱり、文章で読むと自分の感情や経験、そして読み進めるうちに自分の想いも乗っかって来るので、また違った感情で読むことができますね。



自身も子どもを持った上で読むと、映画を観たときとはまた違った想いを感じることができました。



■『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』( https://amzn.to/2M1Mies )
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■著者:七月 隆文
刊行:宝島社



ストーリー:通学電車で会った彼女に、ぼくは一目惚れをした。その時まで一目惚れなんて、その存在すら認識していなかったぼくは「勘弁してくれ…」と思いながら、彼女を追いかけずにはいられなかった。声をかけ、連絡先を交換して、初めてのデート、初めての彼女。そんな彼女は涙もろかったけれど、ぼくはただただ幸せだった。でも、ある日真実を知る。ぼくは「彼女の未来」とデートをし、彼女は「ぼくの過去」とデートをしていたことに…。最愛の人と過ごす40日間を映し出したストーリー。



こちらも映画化されましたし有名ですね。筆者もレンタルDVDにタイトルが並んでいるのを見て、知りました。よく原作がある物の映像化は読み手のイメージが強く残るため賛否両論ありますが、個人的には先に映画を観た人が原作を読んでも「いい!」と思うのでは…と、感じました。純粋なラブストーリーで舞台の季節感もマッチして、読後感はとても爽やかです。



文章全体がとても読みやすく、途中で手書き文字が出てきたりするので、普段小説を読みなれていない人にもおすすめの作品です。京都の美しい街並みを文章から感じることもできますので、なかなか外に出られない今、脳内旅行したい方にもぜひ!



■まとめ



筆者が自粛期間中に読んだおすすめのマンガ・小説をご紹介しました。日々の慌ただしい日常に流されていると、なかなかじっくり本を読む時間を作ることも難しかったりします。今回の自粛期間は本来ないに越したことはなかったのですが、そんな普段持てなかった時間を与えてもらったのかも…と気持ちを切り替えて過ごしました。緊急事態宣言が解除されても、おうち時間が増える日常は変わらないのかもしれません。しかし、お互い上手に気持ちを切り替えつつ、新しい生活習慣を楽しんでいきたいですね。



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