新型コロナウイルスの影響で外出を自粛しなければならなかった間は、唯一のストレス発散がネットショッピングだったという人もいたのではないでしょうか。ストレス発散という目的だけでなく、生活必需品を購入するために今まで以上にネットショッピングの利用機会が増えたという人も多いかと思います。



ただ、家にいながらいろいろな商品が購入できる便利なシステムである反面、その便利さゆえについつい散財してしまうことも少なくありません。そこで今回は、ネットショッピング利用時に注意したいお金の使い方について確認していきましょう。



■ECサイトやネットスーパーのユーザー数は増加傾向



インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査などのサービスを提供している株式会社ヴァリューズは、今年6月に新型コロナウイルスの感染拡大によって変化した働き方や消費意識に関するアンケート調査の結果を公表しました。



この調査によると、大手ECサイトやネットスーパーのユーザー数は、今年3月から4月にかけて増加傾向にあることがわかります。たとえば、大手ECサイトの楽天市場のユーザー数は7,500万人から7,820万人に、Yahoo!ショッピングでは4,020万人から4,280万人に増加しています。



また、日用品などを扱うネットスーパーでも、楽天西友は200万人から276万人に、イオンも143万人から197万人など、今までネットスーパーを利用してこなかった層の取り込みに成功していることがわかります。



新たに利用を始めた人の中には、「コロナ禍で必要に迫られて利用するようになった人」が一定数含まれているはずなので、特にそういった人たちは今後ネットショッピングとの付き合い方に気を付けていく必要がありそうです。



■「おすすめ」などには要注意!



ECサイトを利用していると、検索した商品の詳細ページの下のほうに「この商品に興味がある人はこんな商品にも興味を持っています」「本商品に興味を持たれた方にはこちらもおすすめ」というような文言とともに、多くのおすすめ商品がズラッと紹介されることがあります。



多くの人の検索データをもとにして紹介されている商品なので、確かに自分が興味を持っている商品をおすすめされることも多々あり、いろいろな商品を見るのは楽しいものです。



筆者自身も、マンガの単行本を購入しようとECサイトにアクセスしたのに、おすすめ商品に移動し続けていたら最終的には十徳ナイフのページにたどり着いたことがありました。



忘れていたけどそういえば欲しかったものを思い出させてくれるという意味では、「おすすめ」の機能は非常に便利ではあるのですが、紹介されるがままに購入しているとお金がどれだけあっても足りません。この「おすすめ」の誘惑と上手に付き合うことが、ネット上での浪費を避ける重要なポイントと言えるでしょう。



■緊急性のない商品は、少し間を空けて再検討



通販で商品をいろいろと購入していると、「この際だし、あれもこれも」というように、つい気が大きくなってしまうことがあります。この状態は非常に危険で、後から購入履歴を見返して青ざめるということになりかねません。



そういった事態を防ぐには、冷静になるために買い物かご(またはカート)に商品を入れるだけの状態にし、一度お買い物をストップするようにしましょう。後日あらためてそれらの商品を見てみて、「やっぱりこれはいらないな」という商品を買い物かごから削除することで、多少なりとも浪費を抑えることができるでしょう。



■デビットカードなら歯止めが効きやすいかも



ネットショッピングで浪費をしてしまいやすいのは、ネット上での決済はクレジットカードで行うのが一般的で、買い物をした瞬間にお金が減るわけではないというのも要因の1つです。



そこでおすすめなのが、デビットカードを使って決済をすることです。実際に筆者も、ネットショッピングではデビットカードを利用しています。



デビットカードを利用すると、決済の瞬間にカードに紐づいている口座からお金が引き落とされるので、「お金が減っている」という感覚をリアルタイムで感じられます。また、デビットカードでは口座に入っている金額までしか支払いを行えないので、口座に入れておくお金を一定額に調節することで使いすぎないようにすることもできます。



このように、なかなか無駄遣いをやめられないという人は、浪費を防ぐような仕組みづくりを考えてみるといいでしょう。



■まとめ



「新しい生活様式」のためにも、生活に上手に取り入れていきたいネットショッピング。便利なネットショッピングを賢く使っていくために、利用する際には自分なりのルールを決めてみてくださいね。



【参考】「コロナ影響下での消費者動向、アフターコロナへの展望を調査( https://manamina.valuesccg.com/articles/885 )」(株式会社ヴァリューズ)



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