新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、例年にないほど人との距離に気を配った2020年。いつもと全く違った一年が間もなく終わりを迎えようとしています。



仕事納めを終え、例年なら帰省ラッシュが始まる時期ですが、今年は帰省や旅行といった年末年始の移動を控えて静かに過ごす方も多いのではないでしょうか。大人にとっては味気なく少し寂しいお正月。一方、子供たちにとっては大きな問題「今年のお年玉はどうなるか」気になっている頃かもしれません。祖父母に会う楽しみの一つといえるお年玉。帰省しない今年は、子供たちの手にお年玉はどんな形でやってくるのでしょうか。



■2021年はキャッシュレスお年玉むき?



日本ファイナンシャルアカデミー株式会社が2020年11月におこなった「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査( https://www.f-academy.jp/contents/newsrelease/1249 )」(全国の子を持つ男女300名を対象に調査)では「お年玉のキャッシュレス化についてどのように思いますか?」と質問。「とても良いと思う」が10%、「まあ良いと思う」が41%と、過半数の人がキャッシュレスでのお年玉に対し肯定的な考えを示しました。



過去2回の調査では、賛成派34%(2019年のお正月)から賛成派38%(2020年のお正月)という微増傾向だったのが、2021年のお正月に関して「キャッシュレスもあり」と考える人が13%も増加。賛成派の理由を見てみると「支払いが便利(23人)」「コロナ関連(衛生面・帰省ができない(21人)」「現金や財布を持ち歩かずに済む(19人)」と、急増の裏には単純にお年玉に関する意識が変わってきていることだけでなく、感染予防の意識がキャッシュレスへの移行を後押ししているという今年らしい結果になっているようです。



■利便性はわかるけれど



一方、「反対派」の意見はどうでしょう。「お金のありがたみ、価値がわからない(60人)」「紙幣であげるのは伝統だから。キャッシュレスは情緒がない(20人)」「セキュリティが不安(12人)」という意見が上位を占めました。



・「便利なのはわかるけれど、お年玉はただお金をあげるのが目的なわけではないので、キャッシュレスはさみしい。中高生になると手渡しでお年玉を渡さない限り孫は会いに来てくれないのに、お年玉まで送信してしまったら孫に会う機会なんてなくなってしまう不安もある」



・「現金書留で送ると送料などもかかるからスマホのほうがお得では?と娘に言われてスマホからオンライン決済に挑戦。でも、送信先の電話番号を間違えていたようで全く知らない人宛にお金を送ってしまいました。先方が受け取らなかったためお金は返ってきましたが、慣れないことをして冷や汗をかいてしまったので、やっぱり目の前で渡したいなと思いました」



慣れない作業で実際に送金ミスをしてしまうと、「やはり機械は怖い」なんて思ってしまいますね。また、シニア世代は若者に比べ「現金を使いたい」という感覚が強く、抵抗感がある様子。そして「お金が理由でも元気な姿を見せに来てほしい」というのは祖父母の本心かもしれません。



調査では「2021年はお年玉をどのようにあげますか?」と質問。「現金であげる(72%)」、「キャッシュレスであげる(9%)」、「あげない(19%)」と、キャッシュレスに理解は示しつつも、実行予定の方はまだ1割に満たないのが現状のようです。



■孫や子世代は歓迎⁈



シニア層はまだまだ電子での送金が未経験という方も少なくないため、苦手意識がある方も多いと思います。一方、日常的にオンライン決済を利用している層はどういった意見なのでしょうか。



・「毎年、遠方で会えない親戚間でお年玉を送りあっています。親世代は菓子折りの中にお年玉をしのばせて送ってくることがあるのですが、お金を入れるのはNGとわかっていて自分もやる気にはなれず、毎年私は現金書留でやり取りしているんです。

正直、数千円のために郵便局に行く手間と現金書留の手数料のことを考えると、親がポチ袋だけ用意して差額を送金でもいいのでは?なんて思っています。味気ないというジジババ世代の意見もわかりますが、せめて同世代間は電子解禁出来たらかなり負担が減ります」



・「年末年始は部活やアルバイト、友達との付き合いでぎっしりの息子を連れて義実家に行くのは毎年かなり負担です。『顔を見せるだけでいいから』といっても、その時間がもったいない息子はいつも不機嫌。また、受験の年などは遠慮させてほしかったというのも本音です。親としては、いやいや顔を出すくらいなら電子マネーでやり取りして、お礼をテレビ電話でしてくれたほうがお互い幸せな気もしています。毎年とはいいませんが、臨機応変に取り入れていくのが理想です」



昔ながらの伝統を理解しつつも、変わりゆくライフスタイルとの板挟みにストレスを感じる方も。確かに「どちらか一辺倒でなく、臨機応変に利用したい」という柔軟性があるとストレスも減るかもしれませんね。



■時代や世相とともに上手な活用方法を



今後、新たなお年玉のスタイルとなりうるキャッシュレスお年玉。先ほどの質問で「今年はお年玉をキャッシュレスであげる」と回答した人にその理由をたずねると、「新型コロナウイルス対策として衛生面で安心だから(12人)」「帰省自粛で現金のお年玉を渡せないから(12人)」という、今年ならではの理由が上位を占めました。たしかに、対面で会うことのできる年であればお互いの顔を見ながらやりとりをしたいというのが家族ならではの心理かもしれません。



とはいえ、2020年という年を経たことで私たちは「当たり前にできていたことがいつでもできるわけではない」ことを改めて考えさせられました。そういった際に便利なのがオンラインシステムであったり、非接触型の端末であったり。

常時だったら取り入れることのなかったものを取り入れるきっかけにもなったコロナ禍。キャッシュレスお年玉も家族のライフステージごとに上手に利用していけば、便利なサービスとして定着していくかもしれませんね。



【参照】
日本ファイナンシャルアカデミー株式会社「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査( https://www.f-academy.jp/contents/newsrelease/1249 )」



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