■【東京株式市場】 2020年12月22日



アビガン承認見送りで富士フイルムHDが急落! 日経平均株価は...の画像はこちら >>

■株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続落、新型コロナ変異種の影響を懸念する動き



2020年12月22日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)



  • 日経平均株価 26,436円(▲278円、▲1.0%) 3日続落
  • TOPIX 1,761.1(▲27.9、▲1.6%) 大幅続落
  • 東証マザーズ株価指数 1,128.9(▲47.5、▲4.1%) 大幅続落

東証1部上場銘柄の概況



  • 値上がり銘柄数:141、値下がり銘柄数:2,018、変わらず:26
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:12、年初来安値更新銘柄数:23

東証1部の出来高は10億7,265万株、売買代金は2兆319億円(概算)となり、いずれも概ね前日並みでした。



英国で新型コロナウイルスの変異種が発見され、それが広がっていることでリスクオフモードが強まりました。

一方で、その詳細を見極めようとする冷静な動きも見られ、結果的に売買代金は前日に続きかろうじて2兆円割れを回避しています。



そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移し、後場は下げ幅を拡大して3日続落となりました。取引時間中の高値は26,639円(▲75円)、安値は26,361円(▲353円)となり、値幅(高値と安値の差)は約278円となっています。



なお、TOPIXも同じような値動きで続落となり、下落率は日経平均株価を大きく上回りました。



■東証マザーズ株価指数は大幅続落、IPO銘柄の取引増加で売買代金は再び2,000億円超え



東証マザーズの出来高は1億4,163万株、売買代金は2,878億円となり、いずれも前日より大幅増加となりました。



IPO銘柄の売買と利益確定売りによる取引が膨らんだ結果、売買代金は168日連続で1,000億円を超え、再び2,000億円を上回っています。



一方、株価指数は▲4%超安の大幅安で続落となりました。1,200ポイント回復よりも、1,100ポイント割れの方が現実味を増してきたと言えそうです。



■ハイテク株でHOYAが8連騰、「アビガン」の承認見送りで富士フイルムHDが急落



日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄



  • ファーストリテイリング(9983)
  • キッコーマン(2801)
  • アドバンテスト(6857)

数少ない値上がり銘柄の中では、ハイテク株で半導体関連の一角が逆行高となり、シャープ(6753)、アドバンテスト、SUMCO(3436)などが値を上げ、HOYA(7741)は8日続伸となりました。



また、小売り株では、ファーストリテイリングの他、先週は年初来安値更新が続いたローソン(2651)が上昇しましたが、買戻しの範囲に止まったと見られます。



その他では、医薬品株もほぼ全面安の中で、中外製薬(4519)と小林製薬(4967)が買われましたが、いずれも上昇は限定的でした。



日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄



  • ソフトバンクグループ(9984)
  • 東京エレクトロン(8035)
  • エムスリー(2413)

前日に開催された厚労省の専門部会において、「アビガン」が新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認されずに継続審議となったこと受け、富士フイルムホールディングス(4901)が一時▲6%強安へ急落し、終値も▲6%弱安となりました。



また、ソフトバンク(9434)が新しい料金プランを発表、これを受けて価格優位性の低下が懸念された楽天(4755)が▲3%安に迫る大幅下落となっています。



その他では、株価上昇が続いたソニー(6758)が急反落し、日立製作所(6501)、富士通(6702)、NEC(6701)など主力ハイテク株も総じて大きく値を下げたことが目を引きました。



なお、Go To トラベルの一時停止が明ける来年1月12日以降の方向性が全く示されないこと等から、東海旅客鉄道(9022)などJR株や、ANAホールディングス(9202)など空運株は軒並み大幅続落となっています。



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