■【東京株式市場】 2021年1月28日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅反落、FOMC後の米国株安受け一時28,000円割れ
2021年1月28日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 28,197円(▲437円、▲1.5%) 大幅反落
- TOPIX 1,838.8(▲21.2、▲1.1%) 反落
- 東証マザーズ株価指数 1,233.2(▲42.5、▲3.3%) 大幅反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:912、値下がり銘柄数:1,192、変わらず:85
- 値上がり業種数:7、値下がり業種数:26
- 昨年来高値更新銘柄数:39、昨年来安値更新銘柄数:2
東証1部の出来高は21億3,765万株、売買代金は4兆8,334億円(概算)となり、いずれも前日より大幅に増加しました。
FOMCは特にサプライズなく終了したものの、その後の米国株式相場の大幅安を受けて、東京市場でもリスクオフモードが強まりました。
そのような中、日経平均株価はリスク回避の売りが優勢となって一時28,000円を割り込むなど、最後も大幅反落となりました。
終値の下落率(▲1.5%)は特段大きいという訳ではありませんが、昨年10月30日以来となる約3カ月ぶりの大きさとなっています。取引時間中の高値は28,360円(▲275円)、安値は27,975円(▲660円)となり、値幅(高値と安値の差)は約385円でした。
なお、TOPIXも同じような値動きで反落しましたが、下落率は日経平均株価より小幅に止まりました。
■東証マザーズ株価指数は大幅反落、売買代金は連日で2,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は8,733万株、売買代金は1,881億円となり、いずれも概ね前日並みでした。個人投資家の間でもリスクオフモードが高まった結果、売買代金は192日連続で1,000億円を超えたものの、連日で2,000億円を下回っています。
また、株価指数も▲3%超安の大幅下落で反落しました。ただ、終値で1,200ポイント割れは回避しています。
■ワクチン国内量産報道でJCRファーマが大爆騰、シャープとパナソニックは明暗分かれる
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- 電通グループ(4324)
- シャープ(6753)
- セイコーエプソン(6724)
ハイテク株が半導体関連を中心に総じて大幅下落となる中、シャープ(6753)が米国アップル社の決算発表に対する思惑や白物家電好調などで引き続き買われ、一時+5%高へ急騰して連日の昨年来高値更新となりました。
また、英国製薬大手のアストラゼネカが日本で新型コロナウイルスワクチンの量産準備に入ったという報道が相次いだことを受け、アストラゼネカのワクチン原液の国内製造を請け負っているJCRファーマ(4552)が一時+17%高へ連日の大爆騰となり、終値も+14%高に迫る爆騰で引けています。
その他では、国会予算員会において野党が度重なるGo To トラベルへの予算計上撤回を迫ったにもかかわらず、菅首相が頑なに(遠回しで)拒否。
これがGo To トラベル事業への期待感に繋がり、日本航空(9201)とANAホールディングス(9202)が大幅高、東海旅客鉄道(9022)などJR株も大幅上昇、エイチ・アイ・エス(9603)は+9%弱高へ急騰したことが目を引きました。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- 東京エレクトロン(8035)
- ソフトバンクグループ(9984)
- エムスリー(2413)
年明け以降、シャープと共にやや過熱気味の株価上昇が続いていたパナソニック(6752)が、物足りなさが残った米国テスラ社の決算発表などを材料に売られ、一時▲5%安に迫る急落となりました。この日はシャープと明暗を分けたようです。
また、同じハイテク株では、東京エレクトロン、アドバンテスト(6857)、富士通(6702)、村田製作所(6981)などが総崩れで大幅安となり、ルネサスエレクトロニクス(6723)は一時▲8%安に迫る急落となっています。