本日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは109.15円↓下値メドは100.12円今朝の天気マークは「くもり」
※天気の判定基準は記事末尾にあります
一周回ってドル高
12日(木曜日)のNY株式市場は、絶叫マシーンのフリーフォール状態。ダウ平均株価は2,353ドル値下がりし、過去最大の下げ幅を記録し、下落率は約10%で1987年10月のブラックマンデー以降で最大となりました。下落率が規定値を超えたため、取引を一時停止するサーキットブレーカーが9日(月曜)に続いて発動されました。
米政府と中央銀行の新型コロナウイルスの対応に失望して、株を売って現金化を急ぐ、典型的な「リスクオフ(リスク回避)」のマーケットです。一昨日までは押し目買いの機会と考えていた投資家も、昨日は換金売り。これが株安、ドル高の理由。
トランプ米大統領はこの日、欧州からの米入国を(事前の相談もなく)30日間全面停止渡航禁止にしました。新型コロナウイルス撲滅に向けて、政党や国を超えたグローバルな協調体制を期待していたのに、トランプ大統領が発表した内容は真逆。責任は全てアジアとヨーロッパにあると、押しつけてしまいました。米国は関係ない、というスタンスは米国内の感染拡大防止を遅らせることになり、二重の意味で不安がつのります。
ECB(欧州中央銀行)はこの日会合を開きました。新型肺炎に対してラガルドECB総裁がどのような策を打ち出すか注目するなか、ECBは利下げを見送りました。FRB(米連邦準備理事会)、RBA(豪準備銀行)、BOE(イングランド銀行)が相次ぎ利下げするなか、ここでも国際協調は無視されました。ユーロ/ドルは1.13ドルに上昇する場面もありましたが、その後1.10ドルへ大きく下落。
ECBが逆に相場を悪化させてしまったのは、利下げを見送ったことより、同時に発表したLTRO(長期資金供給オペレーション)などの内容が専門すぎて、受けが悪かったせいともいわれています。
毎ヨミ!FXトップニュース
12日のドル/円のNY市場終値は104.66円
11日の終値に比べ0.19円のドル高/円安だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。
今日の格言:
成功できる人っていうのは、結局、行動力がある人かどうかです。そして、行動力とは、改善する力です。
各国・各通貨トピックス
新型コロナウイルス:
WHO「新型コロナウイルス感染拡大はパンデミックに相当」
米国で「武漢ウイルス」という呼称が定着。
東京五輪に黄信号? WHO「夏になれば終息との考えは間違い」
フランスで5,000人以上の行事禁止
ドル:
トランプ大統領「東京五輪、1年間延期すべきかもしれない」
トランプ大統領、欧州からの米入国を30日間全面停止
新型肺炎:
米国の新型コロナウイルス感染者は最大1億5,000万人に 米医師が予想
ホンダ、中国・武漢工場の操業を再開
北朝鮮が独自に「新型コロナ診断キット」開発。検出は無理との見方
中国人民元:
中国の消費と輸出が急速に回復
NZD:
オアRBNZ(NZ準備銀行)総裁「政策はすでに十分緩和的」
トルコリラ:
トルコリラ:ロシア製ミサイルシステム S-400 配備
スイスフラン:
スイス国立銀行「(スイス高阻止の)介入の用意がある」
その他:
ロシアが深刻な野菜不足。1キロ当たりの冷凍カニとトマトが同じ値段。
トランプ大統領の不規則発「感染者は数日でゼロになる」
主要指標終値

本日の注目通貨
ドル/円:1カ月前のような流動性は、もはやなく
12日(木曜日)のドル/円は、安値103.08円、高値106.10円。方向レス。1カ月前のような流動性は、もはやありません。株式市場で1週間に2回も取引停止になるような状況で、プライスがあること自体が流動性なのです。

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!
13日:ドイツ消費者物価指数、ミシガン大学消費者態度指数 など

◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。
(荒地 潤)