株価チャートを見る時は、株価の動きだけでなく、出来高(売買高)の変化も見る必要があります。売買高の変化には、投資家の動きを知るための重要な情報が含まれています。

クイズを解きながら、出来高の変化を読むためのトレーニングをしましょう。


【投資クイズ】株価チャートの出来高を見て「売りか、買いか」判...の画像はこちら >>
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今日のクイズ

 以下、A社からD社までの株価チャート(過去4カ月の株価推移)をご覧ください。このうち、今、「買い」と判断できるのはどれでしょう? 三つ選んでください。



 A社~D社は全て過去4カ月のチャートです。どれも、下落トレンドが続いてきたが、足元反発している所です。このまま、さらに株価反発が続くか、あるいはここで息切れして下がってしまうか、考えてください。


100%当たるチャートシグナルはない

 こういうクイズを出すと、「チャートだけでは今後の株価は分かりません」とお答えになる方もいます。確かにその通りです。チャートに基づく投資判断は、100%当たるものではありません。


 ただし、チャートのパターンを見て、統計的に今後上がる可能性が高いか低いかを判断することはできます。統計的に7割の確率で上昇するチャートのパターンがあれば、それは立派な買いシグナルです。ただし、それでも、3割の確率でシグナルが外れ、下落することもあるわけです。


 それを理解した上で、チャートのシグナルを見て売買する意味はあります。7割の確率で上昇するパターンが出たら買いを実行し、上昇すれば利益が得られます。

もし、読みが外れて下がったら、さっさと損切りするだけです。チャートのパターンを見て勝負し続ければ、長期的には利益を稼ぐことができるはずです。


正解

 A社、B社、C社は全て、チャートの投資判断は「買い」です。売買高の変化を見てください。急激に売買高が増えていることが分かります。何らかの好材料が出て、それを知った投資家が積極的に買い始めていると思われます。


 買ってみるのには面白いタイミングです。これら三つのチャートは、下がる時に売買高が少なかったので、戻り売りをこなして上昇していく可能性が高いでしょう。


 一方、D社は、株価は反発しているものの、売買高が増えていません。特に、好材料は出ていないと思われます。株価がかなり下がったので、少し買ってみようという「試し買い」した投資家がいて株価が反発しただけと判断できます。


 A社とD社のチャートを再掲します。この二つは実は、株価の動きはまったく同じで、売買高の変化が異なるだけです。


<再掲:A社とD社チャート>

 D社は、ここから上は、下がる時に売買高が多かった所なので、戻り売り圧力がここから強くなると思われます。とりたてて好材料がなく、売買高が少ないままでは、これ以上の株価上昇は難しく、そろそろ戻りいっぱいで、株価が反落する懸念があります。


次のクイズ

 もう一つ、クイズを出します。以下、E社の株価チャート(過去4カ月の株価推移)をご覧ください。株価1,400円のところで100株買ったところ、一時1,500円まで上昇しましたが、その後、下がってきて買い値を割り込んでしまいました。


 ここで100株買い増ししたら良いでしょうか? あるいは売った方が良いでしょうか?



 E社の売買高の変化は、ちょっと変わっています。普通は株価が上昇している時に、売買高が多く、株価が下がり始めると、売買高が減るものです。ところが、E社はその逆になっています。


正解

 ここは「売り」です。売買高の変化を見てください。足元、売買高が急増する中で、株価が下がってきています。何らかの悪材料が出て、投資家があわてて売っていると思われます。ここは、残念ですが、損切り売りした方が良いと思います。


 以上から分かるように、チャートは株価変動だけでなく、売買高の変化を併せて見ることが大切です。


 株価が安値圏にある時に、売買高増加をともなって、株価が急騰し始めた所は良い買い場です。逆に、株価が高値圏にあって、売買高が増加している中で株価が急落したら、売った方が良いと判断します。


テクニカル・ファンダメンタルズ分析を詳しく勉強したい方へ

 最後に、株式投資を書籍でしっかり勉強したい方に、私の著書を紹介します。ダイヤモンド社より、株価チャートの読み方をトレーニングする「 株トレ 」(黄色の本)と、決算書の見方など学ぶ「 株トレ ファンダメンタルズ編 」(水色の本)が出版されています。どちらも一問一答形式で株式投資の基礎を学ぶ内容です。



(窪田 真之)

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