「繰り上げたとしても公衆の利便を阻害するおそれがない」そうです。
日高本線のキハ40形ディーゼルカー(2012年10月、恵 知仁撮影)。
国土交通省は2020年12月28日(月)、JR北海道が鉄道事業廃止届を提出していた日高本線の鵡川~様似間116kmについて、廃止日の繰り上げを認めると、JR北海道および関係する地方公共団体へ通知しました。
鵡川~様似間をめぐっては2020年10月27日、廃止予定日を2021年11月1日として国へ鉄道事業廃止届が提出されていましたが、その際、廃止日の繰上を実施したい旨の陳述が行われていました。これを受け、国は鉄道事業法の規定に基づき、「路線の廃止を行った場合における公衆の利便の確保に関する意見の聴取」を12月8日に行ったということです。
その結果を踏まえ、国土交通省は関係者へ「廃止の日を令和3(2021)年4月1日に繰り上げたとしても公衆の利便を阻害するおそれがないと認める」と通知しました。
なお、日高本線の8割を占める鵡川~様似間は、2015年1月以降、高波や豪雨、台風により盛土や橋の流出などが相次ぎバスによる代行輸送が続いています。JR北海道は、その復旧の断念とバスなどへの転換に向けた沿線自治体との協議を進め、10月に廃止の同意が得られたことを受け、廃止届を提出しました。