2022年のGWは厳しい規制が敷かれてきた入国時の水際対策が大きく緩和され、海外旅行にもグッと行きやすくなりました。ANA協力のもと、ホノルル行きに搭乗。

飛行機の乗り方はどのように変わったのでしょうか。

接種証明・PCRの予約は「なる早」で!

 2022年のGWは、3年ぶりとなる「移動制限のないGW」であるほか、これまで厳しい規制が敷かれてきた入国時の水際対策が大きく緩和され、海外旅行にもグッと行きやすくなりました。ここで注目を集める渡航地が、日本人にとっての“海外旅行の聖地”ハワイです。ANA(全日空)のGW期間のホノルル線の利用者は昨年比4倍超にもなっています。

 とはいえ、国際線の乗り方それ自体もコロナ前とは大きく変わっています。準備することが多くなっているのです。今回ANA協力のもと、4月30日発のホノルル行きに乗ることができました。

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現地時間4月30日、ホノルルに到着したANA便(2022年4月30日、松 稔生撮影)。

 ホノルル渡航にはパスポートの用意・ESTA(電子渡航認証システム)の申請はもちろんのこと、ほかにコロナ関連で4つの書類が必要になります。まず「ワクチン接種証明」、それに「出発前日・もしくは当日における陰性証明書」、それと「米国疫病予防管理センター(CDC)の誓約書」もしくは当日における陰性証明書」、それと「米国疫病予防管理センター(CDC)の誓約書」「CDCへの情報提供書類」です。

 ワクチン接種証明は住民票のある各自治体で発行する、もしくはマイナンバーカードを用いてデジタル申請をします。

 前者の場合は市区町村によって異なりますが、申請から発行まで、おおむね1週間以内を要するイメージです。

後者のデジタル申請は前者とくらべてかなり早いスピードで発行できますが、マイナンバーカード自体が、申請から発行まで1か月程度かかるともいわれています。こちらは、すでにカードを持っているか、渡航が数か月先か、といった場合にのみ有力となります。

各種書類はどう準備?

 PCR検査の陰性証明はハワイ州指定の国内医療機関で発行できます。なお、一部で取り沙汰されているいわゆる「PCR検査センター」の「検査結果通知書」を用いる方法は“裏技”とされ拡散されている反面、海外搭乗・渡航では受理されず、結果旅行に行けないリスクがともなう「自己責任」となります。100%旅行に行きたいということであれば、医療機関での受診がベターです。

 CDCの誓約書・情報提供書類は、プリントアウトのうえ記入をしておきます。情報提供書類は前もって書いておいた方がいい反面、誓約書は、PC用・手書き用フォーマット2種類がありますが、結局どちらもチェックインのときにプリントアウトした用紙を提出する必要があるので、どちらもあまり大差はないといえるでしょう(チェックインカウンターで書くこともできます)。

国際線の乗り方どう変わった? 2022年GW「ANAホノルル線」に乗る 昨年比4倍の乗客数
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「ANA Travel Ready」の操作画面(ANA公式サイトのスクリーンショットより)

 なお、ANAの場合「ANA Travel Ready」というサイトがあり、入国に際して必要となる書類等を事前に確認することで、出発日当日の空港における手続きがスムーズとなるシステムがあります。書類が不足している場合、カウンターで見せるものなども具体的に指示が出るので、これが結構“道しるべ”として役立ちます。

 いずれにしても、ワクチン接種証明の発行・PCR検査の予約だけはできるだけ早めにしておくに越したことはありません。

空港での手続き、いままでとどう変わった?

 2022年GWの羽田空港のチェックインカウンターでは、並び始めから完了まで、おおよそ1時間。列の長さ自体はそれほどではありませんが、書類チェックが多いことから1人1人の対応時間が伸びているため、一見した列の並び具合より時間がかかるようです。

また、書類不備の場合、急いで手配に動かなければいけない可能性もあります。実際にそういう方もいらっしゃいました。

 空港には「これまでよりいっそう早く」、2時間以上前に到着することをおすすめします。

国際線の乗り方どう変わった? 2022年GW「ANAホノルル線」に乗る 昨年比4倍の乗客数
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NH186便の搭乗ゲート。外国人も多かった(2022年4月30日、松 稔生撮影)。

 ただ、チェックインさえ済ませてしまえば、あとは従前の海外渡航とほぼ同じです。ハワイ入国時も通常と同じように入ることができます。

 この日のホノルル行きNH186便の搭乗者は、幼児含め179人。担当機は246席仕様のボーイング787-9「JA921A」。乗客は日本人観光客のほか、外国人が非常に多く見られました。事情に詳しい人いわく「軍関係の人が多く搭乗している」とのことです。

 現地時間5月1日現在のハワイは、日本では味わえないほどの開放感に溢れています。

まだ日本人観光客は少ないものの、多くを占める米国本土からの旅行者をはじめ、多くは「ノーマスク」でエンジョイしています。一方、現地の方や日本からの渡航者は「念には念を」なのか、マスクを着用している人が多いようです。

 ちなみに、現在のハワイはマスク着用義務が撤廃されており、マスクを外して街を歩いていても奇異の目で見られることはまずありません。筆者も外でマスクを外してみましたが、ホノルル特有のどこかいい匂いのする、カラッとした軽い空気がダイレクトに鼻孔をくすぐるのは、とても心地が良い感じでした。


※一部修正しました(5月2日15時44分)。

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