窮屈な車内は高温になりやすかった!

防御力も車内環境も大幅改善?

 アメリカ陸軍は2024年5月1日、M2「ブラッドレー」歩兵戦闘車の最新型であるM2A4E1を公開しました。

兵士待望の“車内エアコン”装備! M2「ブラッドレー」最新型...の画像はこちら >>

アメリカ軍で運用されるM2「ブラッドレー」(画像:アメリカ陸軍)。

 最大の改良点は、イスラエル軍の戦車や装甲車などが搭載している「アイアンフィスト」アクティブ・プロテクション・システム(APS)の搭載です。

 この「アイアンフィスト」は、対戦車ミサイルや対戦車ロケット弾RPGによる攻撃をレーダーセンサーが感知し、敵弾近くで爆発する弾体が発射されるという車両防御システムです。

 ほかにも機関砲の射撃時に使う高精細前方赤外線照準器がアップグレードされているそうですが、ある意味で、防御面や射撃以上に大きな注目点なのが、後部区画に空調設備、つまりエアコンが付いたことです。

 同車両の後部区画には兵士5~6人が乗車し、車両後方の扉から降りた直後に作戦行動を取ることが可能です。しかし、車内はかなり窮屈で、エンジンから発せられる熱もあるため高温になります。

 アメリカ陸軍は平均気温の高い中東地域でも作戦行動を取る機会が多く、同車両では前々から熱中症などが問題視されていました。

今回の空調設置で車内環境が大幅に改善されることになります。