福島・新潟の県境で続いている国道252号の通行止めが、お盆前に解消しそうです。
橋が谷へ落下福島・新潟の県境で続いている国道252号の通行止めが、お盆前に解消しそうです。
国道252号の出逢橋が架かっていた場所(画像:福島県)
福島県南会津建設事務所は2025年7月25日、国道252号の出逢橋(であいはし、橋長40m)が流失して通行止めにしている区間について、お盆前に復旧する見通しを示しました。
国道252号は、新潟県柏崎市と福島県会津若松市を東西に結ぶ道路です。JR只見線とともに県境の六十里越を越えていきますが、只見川沿いに会津若松を目指す区間は急カーブが多く、全国有数の豪雪地帯でもあります。
途中の福島県只見町大字田子倉では、2025年春までに出逢橋が流失。このため現在は、新潟側の六十里越トンネルから、福島側の田子倉無料休憩所(旧田子倉駅付近)まで通行止めが続いています。
近くに迂回路はないため、福島県只見町から新潟県魚沼市にクルマで向かう際は、国道49号や磐越道まで大きく迂回する必要があります。
出逢橋の近くは2022年3月、雪崩が発生し、隣の「あいよし橋」(橋長93m)が巻き込まれて谷に落ちています。このため県は今回も雪崩が発生し、出逢橋が巻き込まれて谷へ落ちたとみています。
出逢橋を含む区間は豪雪地帯のため、毎年冬は通行止めとなっています。昨冬も2024年12月2日から通行止めだったため、人的被害はありませんでした。
流失確認後、県は山側に仮橋を通す工事を進めています。仮橋の架設は完了しており、現在は現道と仮橋をつなぐ道路を造っています。
この区間の通行再開は、片側交互通行でお盆前に実現する見通しです。具体的に日時は8月上旬に発表されます。
なお、この仮橋は今後、雪崩で再び流失しないように、冬期間は撤去されます。この撤去と再設置があるため、国道252号の冬期通行止めは例年より2か月ほど長くなります。次の冬は、通行止め開始が2025年11月4日から、再開通が2026年5月中の予定です。
ちなみに県は、あいよし橋の流失を受けて、すでに現道より130m谷側の場所で本復旧ルートの建設に着手しています。延長は480m。再び雪崩で致命的な損傷を受けないよう、長さ289mの長い橋を架けます。
この復旧ルートが開通すると、あいよし橋や出逢橋を通らずに済みますが、豪雪地帯で工事は年に実質6か月ほどしかできず、完成までまだ時間がかかりそうです。
※出逢橋の「逢」は、正しくは一点しんにょうです。