読者アンケートによる「首都高総選挙」を実施。C1都心環状線は好きな路線で2位にランクインするも、「通りたくない路線」でも1位となり大きく意見が分かれました。

一体なぜなのでしょうか。

独特すぎる合流・分岐が欠点にも長所にも

「乗りものニュース」では、2025年7月16日(水)から7月25日(金)にかけて、「首都高総選挙」を実施しました。

首都高“最大の難所”で意見真っ二つ!?「合流がこわい」「慣れ...の画像はこちら >>

都心環状線の神田橋JCT~江戸橋JCT間(乗りものニュース編集部撮影)。

 本アンケートでは、「好きな首都高の路線」やその理由、さらには「通りたくない路線」についても意見を募集しました。

注目は「好きな首都高の路線」で2位(22%)にランクインしたC1都心環状線です。一方で「あまり通りたくない路線」において1位(35%)に選ばれており、大きく評価が分かれる結果となりました。まずは、「通りたくない」とされる理由を見ていきます。

「カーブが多く、分岐・合流が多い」(運転歴30年以上・男性)
「合流車線が短い」(運転歴3年以下・男性)
「線形が悪い、交通量が多い、出入口が両側から来る、以上の理由で頻繁な車線変更を強いられる」(運転歴30年以下・男性)

 C1都心環状線は、交通量の多さに加え、カーブや分岐、合流が非常に多いのが特徴です。一般的に高速道路の出入口は左側に設けられることが多いですが、C1ではその常識が通用しないため、運転難易度を引き上げているようです。

 具体的な意見として、「目黒線から都心環状線への一の橋JCTで銀座方向へ合流するのがとても怖い」(運転歴30年以上・男性)、「銀座付近のカーブがきつくて危険。ハンドル操作が怖い」(運転歴30年以上・男性)といった、特定のポイントへの不安の声も寄せられました。

 また、「C1こそ首都高最大の難所…、通り道、出入口、ジャンクション全てを徹底的に予習しておかないと通りたくない(それでも間違えることもある…)」(運転歴10年以下・男性)という声もあり、路線の構造理解や経験が重要になる路線といえるでしょう。

 さらに、「必ずと言っていいほど渋滞する」(運転歴30年以上・男性)、「突然渋滞が始まる」(運転歴30年以上・男性)と、慢性的な渋滞に関する不満も。ほかにも、「スピード監視だらけで面倒」(運転歴30年以下・男性)といった、オービス(速度違反自動取締装置)によるスピード制御へのストレスも挙がっていました。

難所すら運転の“アクセント”か?

 では、そんなC1都心環状線が「好き」とされる理由とは何でしょうか。

首都高“最大の難所”で意見真っ二つ!?「合流がこわい」「慣れれば楽しい」走りたいけど走りたくない路線て一体ドコ?
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都心環状線の日本橋区間(乗りものニュース編集部撮影)。

「ビルとビルの間を縫うようにして走れ都会を感じるため」(運転歴3年以下・男性)
「中心部の近くを通っており、ビジネス街や東京タワー、皇居の堀など都心ならではの景色も間近で見られる」(運転歴30年以下・男性)
「首都高らしい高層ビルに囲まれた景色が非常に優れています」(運転歴10年以下・男性)
「首都高といえばC1だと思う。東京の中心を環状に巡るルートで、1周20分ほどの間に皇居や高層ビル群など目まぐるしく変わる景色が楽しめ、都市の躍動感を間近に感じられるのが魅力」(運転歴30年以下・男性)

 東京の中心をぐるりと巡るC1都心環状線は、C2中央環状線よりさらに内側を走行します。そういった地理的条件から、東京タワーや皇居など、都心ならではの景観を間近に望むことができるため、観光気分が味わえる点が支持を集めています。

 さらに、「どこにでもいける」(運転歴10年以下・男性)、「都心部に住んでいるのでどこに行くにも出発点となる」(運転歴30年以上・男性)と、アクセスの良さや利便性の高さも「好き」の理由として明記されていました。

 加えて、C1の“難所ぶり”そのものが魅力と捉えられている側面もあるようです。

「カーブがきつい、道幅が狭いなど昭和の匂いが残る点が、逆に運転中のアクセントとなって魅力」(運転歴30年以下・男性)
「コーナーもキツくジャンクションが多いため初心者の頃はびくびくしていましたが、慣れてしまえばとても楽しく走ることができます」(運転歴10年以下・男性)

 運転技術に自信のあるドライバーにとっては、C1の複雑で変化に富んだ構造が「飽きのこない走り」を提供してくれるようです。

 なお、C1の日本橋区間については2035年度に地下トンネルが開通予定です。このため、「日本橋再開発による地下化の前に、今しか見られない風景をしっかり目に焼きつけておきたい」(運転歴30年以下・男性)という声もありました。

●アンケート実施概要

・調査機期間:2025年7月16日(水)12時ごろから7月25日(金)18時ごろまで

・調査方法:Googleフォームを利用しての調査

・対象:「乗りものニュース」のSNS(Twitter、Facebook)のフォロワーなど

・有効回答数:100

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