島根県と国土交通省 松江国道事務所が2025年8月5日より、「境港出雲道路」の道路計画検討に関する意識調査を実施すべく意見募集を開始しました。

山陰道に並行する「第二の山陰道」に?

 島根県と国土交通省 松江国道事務所が2025年8月5日より、「境港出雲道路」の道路計画検討に関する意識調査を実施すべく意見募集を開始しました。

まるで「第二の山陰道」!? 約70kmの高規格道路、実現に向...の画像はこちら >>

宍道湖と松江市街。山陰道が通る南岸(左上)に並行して、北岸にも高規格道路「境港出雲道路」の計画がある(画像:Google earth)。

 この道路は鳥取県境港市から境水道を挟んで対岸、松江市美保関町から中海、宍道湖の北側を縦断し、出雲市で山陰道に接続する約70kmの高規格道路です。鳥取県と島根県にまたがる5市1村にまたがる「中海・宍道湖8の字ネットワーク」と呼ばれる高規格道路網構想の中核を成します。

 8の字を横倒しにした形で、下辺が山陰道、上辺が境港出雲道路、真ん中が松江だんだん道路(松江第五大橋道路)、そして右辺が米子道の延伸部(米子~境港、調査中)にあたります。境港出雲道路を構成する道路として、川津バイパス、松江北道路(事業中)、東林木バイパス、出雲インター線などがあり、それらをつなぐ区間を具体化しようという動きです。

 なお、米子道の境港延伸についても、今年6月に1回目の計画段階評価を行っており、実現に向けた動きが進んでいます。

 この地域は圏域人口が60万人あり、新潟、金沢に次ぐ日本海側第三の都市圏だそうです。しかし、高規格道路の整備率が低く、宍道湖北側の工業団地は大半が現在も“分譲中”といった有様。人口減少も深刻で、市町会は「住みたくなる圏域づくり」を掲げ、その基盤整備の一つとして高規格道路「8の字ネットワーク」と、新幹線(伯備新幹線、山陰新幹線)の整備促進などを挙げています。

 出雲国道事務所は今回の意識調査について、「境港~出雲間(特に出雲市~宍道湖北岸、松江市橋北~美保関町間)の道路交通課題に関して、地域の皆さまのご意見を伺い、今後の高規格道路の整備方針を検討するための、貴重な資料とさせていただきたい」として、協力を求めています。アンケートはウェブでも回答可能で、9月19日まで実施されます。

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