高速道路SA・PAの駐車場は、区画を有効活用するため小型車マスは縦列で配置されていることが一般的です。通路に対して斜めに配置されているところならば、縦列の前方・後方どちらのマスも前進でカンタンに停められます。
【え…】これが“横並び駐車が迷惑”になる駐車マスです(写真)
このとき、前のマスにクルマが停まっていれば、“前から入って前から出たい”という思いから、空いている列のマスを選びたくなるかもしれません。
実は現在、これをやると“迷惑”になるケースが増えています。
というのも、SA・PAでは小型・大型の「兼用マス」が増えているためです。小型車2台ぶん(縦列)、大型車1台ぶんにもなる駐車マスです。
大型車は小型車が1台入っていると、その列には停められなくなってしまいます。このため、NEXCO各社もしばしば兼用マスの利用マナーとして、「小型車の縦列駐車にご協力を」と呼びかけています。
兼用マスの整備は、夜間帯を中心とした大型車の駐車マス不足を解消するための基本的な施策の一つとして、急速に進められています。なかには東名高速の鮎沢PAのように「小型車専用」のマスがもはや“ゼロ”になっているところも。
なお、NEXCO中日本は駐車マスの周囲に青いカラー舗装を施して兼用マスを明示しています。ただ、利用マナーには課題も少なくありません。
NEXCO中日本は以前、「どうしても、退出時のバックを避けて『前から出たい』という意識があり、小型車が横並びになって大型車が停められなくなるという意見がある」と話していました。
他方で、大型車が小型車エリアに停めたり、枠に収まらない停め方をして小型車4台分を占有してしまったりするケースもあるといい、双方のドライバーからマナーについて指摘する声があるということでした。
一般的に、SA・PAの小型車エリアと大型車エリアはしっかり区画が分けられていました。NEXCO各社も、兼用マスについては「小型車、大型車それぞれの専用駐車マスが満車の場合にご利用ください」としてはいますが、時代の変化によって両者が近づき、これまで以上に譲り合いが必要なケースもでてきています。