「高速道路は一方通行」、この原則はSA/PA内でも同様です。満車で駐車できなかった際、入口方向に戻る行為は「逆走」にあたります。
高速道路のSA/PA駐車場にはいくつかのレーンがありますが、それらは入口方向から出口方向への一方通行となっています。満車で停められなかった場合、レーンを抜けてからエリアの出口手前で折り返し、本線側の広い走路を通って入口側に戻ろうとすることがあるかもしれません。
赤い矢印がSA/PA内での「逆走」イメージ(画像:NEXCO西日本)。
しかしこれは「逆走」にあたります。このようなクルマが少なくないのか、NEXCO西日本が2017年12月にまとめた「ドライバーから見た高速道路マナーランキング」では、「SA・PA内での逆行」が3位(2017年1月から11月までのあいだに寄せられた一般利用者の意見302件のうち19件)にランクインしています。
では、入ったレーンが満車だった場合、どうすればよいのでしょうか。NEXCO西日本に話を聞きました。
――入ったレーンが満車だった場合、どうすればよいのでしょうか?
エリアを出て、次のエリアに向かっていただくほかありません。SA/PA内は、安全のため路面に進行方向を示す矢印を標示しています。一方通行なので逆走はできません。
停められないのはそもそも駐車マスが不足しているから?――どのような対策をされているのでしょうか?
このことはウェブサイトやチラシなどで地道にお知らせをしている状況です。
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駐車整理員による誘導は、複数人がトランシーバーなどを介して連携し、空きがあるレーンを目で確認しながら行っているそうです。

駐車整理員による誘導イメージ(画像:pixta)。
ちなみに、前出の「迷惑ランキング」1位は、「SA・PAでの指定駐車マス外への駐車」。件数としては全体の3分の1を占め、大型車マスに小型車が駐車していて停められなかったという意見が特に多かったそうです。NEXCO西日本によると、エリア手前側の小型車スペースに停められなかったクルマが、奥の大型車スペースに停めてしまうケースがあるといいます。
一方で、駐車マスそのものの不足も顕在化しており、NEXCO西日本では2020年度までに小型車用約700台ぶん、大型車用約800台ぶん増設していくとしています。駐車マスの配置を見直し、小型2台または大型1台が停められるスペースを時間帯に応じて小型車用と大型車用で切り替えて運用する「兼用マス」の増設などを進めるそうです。
【画像】絶対ダメ! SA/PA「からの」逆走

SA/PAの出入口から本線を逆走するケースが少なくない(画像:NEXCO西日本)。