「京急ミュージアム」が京急グループ本社ビル内にオープンしました。館内はデハ230形電車、新1000形電車運転シミュレーター、鉄道模型ジオラマなどを設置。
京急グループの鉄道やバスなどを紹介する企業ミュージアム「京急ミュージアム」が、2020年1月21日(火)、京急グループ本社(横浜市西区)のビル内にオープンしました。ミュージアムのテーマは「『本物』を見て、触れて、楽しむ」。運転シミュレーターや鉄道模型ジオラマ、「プラレール」の制作など、体験コンテンツが盛りだくさんです。
開業記念式典の様子。左から京急横浜駅の高浜惣一駅長、「中川家」礼二さん、京急電鉄の原田一之社長、道平 隆専務(2020年1月21日、大藤碩哉撮影)。
ミュージアムには、修復された真っ赤な車体のデハ230形電車236号が展示されています。この車両は、京急電鉄の前身「湘南電気鉄道」時代の1930(昭和5)年から1978(昭和53)年まで京急線を走りました。
館内中央には、京急線とその沿線が再現されたHOゲージのジオラマがあります。800形電車の本物の運転台で、模型車両搭載のカメラ映像を見ながら運転操作の体験が可能です。また、新1000形電車の実際の運転台を使った運転シミュレーターでは、実写映像を見ながら運転士の体験ができます。機器類も実写同様で、足元のペダルを踏むと警笛が鳴ります。
ほかにも路線バスの展示コーナーや、おもに幼児を対象にした、オリジナルの京急車両「プラレール」制作コーナーもあります。
京急グループ本社のビルは2019年9月、それまで東京都港区などに本社を構えていた京急グループ11社を集約して竣工。地下1階、地上18階、塔屋1階で構成されています。京急電鉄は本社移転を機に、グループの歴史とともに現在と未来の情報を発信するミュージアムを建設したといいます。
デハ230形に3人直筆のヘッドマーク掲出21日(火)午前に開かれたミュージアムのオープニングセレモニーには、京急電鉄の原田一之社長や道平 隆専務、お笑いコンビ「中川家」で鉄道ファンとしても知られる礼二さんらが出席。デハ230形に、原田社長、道平専務、礼二さんの直筆サイン入りヘッドマークが取り付けられました。
原田社長は「デハ230形は、2年間の修復作業を終えて、埼玉県川口市からふるさとである横浜に帰ってきました。塗装作業に私もちょっとだけ携わりまして、熱い思いがあります。京急ミュージアムは、当社の120周年事業の一環で建設しまして、ここからみなとみらいのにぎわいを創出できればうれしく思います」と挨拶しました。
礼二さんは「夢のようなミュージアムが出来上がりましたね。バスエリアがあるなど、グループくまなく紹介しているのがすばらしいです。京急ファンのみならず全国の鉄道ファンが訪れるのではないでしょうか。
その後、礼二さんがデハ230形の運転席に乗り込むと、京急電鉄のマスコットキャラクター「けいきゅん」と、京浜急行バスのマスコットキャラクター「けいまるくん」も登場。登壇者が「出発進行」の号令をかける一幕もありました。
「京急ミュージアム」は、開館時間が午前10時から17時(最終入館は16時半)まで、休館日は毎週火曜と年末年始など。入館は無料ですが、運転シミュレーターなど一部の体験コンテンツは有料です。