美女馬券師のGI最終決断
守永真彩~阪神JF編

大混戦の阪神JF、美女馬券師の本命は新馬戦から目をつけていた...の画像はこちら >>
◎ステレンボッシュ
◯キャットファイト
▲コラソンビート
☆サフィラ
△アスコリピチェーノ
△ルシフェル
△スプリングノヴァ

 12月に入り、実力馬たちの引退ニュースが次々に飛び込んできました。異次元の強さで今年のGIジャパンCを勝ち、世界最強馬の輝きを多くの人の目に焼きつけたイクイノックスをはじめ、そのジャパンCの立役者であるパンサラッサ、今度のGI有馬記念をラストランと決めたタイトルホルダー。

紛れもなく現在の競馬史を彩った名馬たちがターフを去っていきます。

「この馬が現役を続けていたら、あのレースを勝っていたのかな」といった妄想が膨らみますが、さまざまな大レースを勝つシーンを頭のなかで想像させてくれる――そんな状態での引退こそ、本当の意味での"有終の美"なのでしょう。

 何より無事に"第二の馬生"を迎えられるのは、すばらしいことだと思います。これからは自分の頭のなかの「if」の世界でいろんな妄想をして楽しみつつ、現実の世界では生まれてくる子どもたちの活躍を心待ちにしたいです。

 もちろん今の競馬も、まさに過去の名馬たちが引退してバトンを渡してくれた結晶。今年も期待を背負った多くの馬がデビューし、母のように、父のように、または親が叶えられなかった夢を実現するために......。

そして、ファンの気持ちに応えるかのように、今週も各馬がレースに挑んでいきます。

 2歳馬にとって、初めてのGIレースとなる阪神ジュベナイルフィリーズ(12月10日/阪神・芝1600m)。この大舞台で最初に喝采を浴びるのはどの馬になるのか、楽しみです。

 私の本命はステレンボッシュ。新馬戦(7月23日/札幌・芝1800m)では、スタートして最初のコーナーに入る時に内にいた馬が外に膨れ、その影響で同馬もかなり外に振られる不利がありました。にもかかわらず、再度体勢を整えると、ゴール前ではしっかりと伸びて1着。

この新馬戦をリアルタイムで見ていて、「この馬は今後も追いかけよう」と決めてメモしていたんです。

 次走の1勝クラス・サフラン賞(10月1日/中山・芝1600m)は、タイム差なしの2着。そして、前走の1勝クラス・赤松賞(11月19日/東京・芝1600m)では、向正面で狭くなってヨレるシーンがありつつも、最後はメンバー最速タイの上がりを繰り出して、1分33秒8の走破時計で勝利しました。

 今回、一気にメンバーは強くなり、頭数も増えますが、ここ3戦で得た経験が生きてきそう。初の関西輸送も、早めに栗東に入厩しているということで問題なさそうですし、アパパネとアーモンドアイで2度の牝馬三冠を達成している国枝栄厩舎の牝馬ですから、夢は膨らみます。

 実際に赤松賞の勝ち時計は、3週前のGIIIアルテミスS(10月28日/東京・芝1600m)の2着馬よりもコンマ1秒速い時計のものでしたし、初の重賞挑戦でも好勝負してくれると期待しています。

 個人的には今後、もう少し距離が延びてさらに狙いたいと思っている一頭。来年に向けても、どんなレースをしてくれるのか、じっくりと見守りたいです。

 対抗はキャットファイト。「伝説の新馬戦」と言われている6月4日の新馬戦(東京・芝1600m)の出走馬です。

 同レースの1着ボンドガールは次走、GIIIサウジアラビアロイヤルC(10月7日/東京・芝1600m)で牡馬相手に2着。2着チェルヴィニアは次走の未勝利戦を圧勝し、次々走のアルテミスSで1着でした。

 さらに、3着コラソンビートはその後、3連勝でGII京王杯2歳S(11月4日/東京・芝1400m)を制覇。そして、それらと渡り合った6着キャットファイトは、前走の1勝クラス・アスター賞(9月9日/中山・芝1600m)で後続に5馬身差をつけるレコードタイムで完勝!

 今回は初の阪神での競馬となりますが、前走は稍重のなか、中山の急坂を圧巻のスピードで駆け上がってきました。あの脚は阪神でも生かされると思っています。

 今年、オーストラリアのザ・ゴールデンイーグルという高額賞金レースを勝ったのは、オオバンブルマイ。その馬と同じディスクリートキャット産駒です。お母さんはダート血統なので、タフな馬場でもしっかり力を発揮できるのは心強い限り!

 ▲は前述の「伝説の新馬戦」で3着だったコラソンビート。

阪神JFでボンドガールやチェルヴィニアとの再戦が実現しなかったのは残念ですが、それらが不在のここは負けられないところ。

 関西への輸送や初の右回りはやってみないとわからないところではありますが、中間の調整は順調そうです。また、加藤士津八調教師は調教助手をされていた時代に取材でよくお世話になっていた方なので、初GI勝利を応援したい気持ちもあります。

 ☆はサフィラ。阪神JFの過去10年間を振り返ると、前走アルテミスS組が11頭も馬券圏内(3着以内)に絡んでいます。そして今回、アルテミスS組の出走は、なんと2着だったこの馬のみ。

2走前の未勝利戦(9月30日/阪神・芝1800m)を3馬身半差で快勝し、阪神コースで結果を残していることも好材料です。

 今回はこれら4頭に、新馬戦(6月24日/東京・芝1400m)、GIII新潟2歳S(8月27日/新潟・芝1600m)と現在2連勝中のアスコリピチェーノ(△)。過去10年の勝ち馬から3頭のGI馬(タイムフライヤー、サートゥルナーリア、ダノンスコーピオン)を輩出している出世レース、リステッド競走の萩S(10月28日/京都・芝1800m)を制したルシフェル(△)。サフラン賞の勝ち馬スプリングノヴァ(△)を加えて、馬券を買いたいと思います。

【推奨馬券】
◆単勝・複勝=(3)(6)
◆馬連ボックス(6通り)=(3)(6)(10)(14)
◆3連複フォーメーション(22通り)=1頭目(3)(6)(10)(14)、2頭目(3)(6)(10)(14)、3頭目(3)(5)(6)(7)(10)(14)(16)