プロ野球チア・オーディション密着取材
北海道日本ハムファイターズ・ファイターズガール 前編(全2回)
【10人が卒業...求めた即戦力】
昨年3月、球界だけでなく世間の注目を集めながら新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」がオープン。2年目となる2024年は、日本ハムファイターズの北海道移転20年周年のシーズンでもある。
そんなアニバーサリーイヤーを前に、球場を盛り上げる公式チアリーダー「ファイターズガール」のメンバー10人がオフに卒業を発表。
ファイターズガールの振り付けを担当するインストラクターの松田佳月さんは、そうした状況で迎える2024年の新メンバーオーディションの意味をこう語る。
「卒業したメンバーの穴を埋められるような即戦力というか、思いきってやれる子を選ぶのが大事だと思います」
【「レベルがものすごく高い」長引いた審査】
昨年12月17日、応募総数291人のうち、書類選考である一次審査を通過した約70人の参加者が二次審査のためにエスコンフィールドに集まった。大きなスーツケースを引いての会場入りも散見され、道外から空路で北の大地に降り立った参加者も多かった。
12時30分には二次審査を通過し、最終審査に臨む通過者が発表される見込みだったが、予定時刻は大きくオーバー。
「例年以上に参加者のレベルがものすごく高く、それぞれの審査員で『この子がいいんじゃないか』という意見が飛び交って、結果的にすごく長くなってしまいました」
二次審査を通過した34人が決定。最終審査は、1分間の自由演技と面接が行なわれた。
【笑顔、涙...選ばれた12人は?】
そして、ついに最終審査が終了した。
午後5時過ぎ、34人が固唾をのんで見守るなか、12人の合格者が発表された。落選者はそのまま解散となるが、なかには顔を手で覆って号泣し、立ち上がれない参加者もいた。
審査員にオーディションを振り返ってもらった。前出の小崎さんが話す。
「Fビレッジ(エスコンフィールド)が始まって2年目になるので、パフォーマンスやエンターテイメント、ファンサービス、ホスピタリティの強化という面で純粋に一生懸命やってくれるメンバーがほしかったです。
最終審査も我々が想像していたよりもすごくハイレベルで、審査が大変でした。
「みんなそれぞれいろんな準備をしてきてくれて、あっという間にオーディションの時間が過ぎました。印象に残っている自由審査は、ビール売りを実演してくれた子ですね。
すごくいいところを持っている人がたくさん集まってくれたので審査も大変だったけど、いいメンバーに決まったんじゃないかと思います。審査のポイントは思いきりのよさ。
審査員も絶賛のファイターズガールの2024年新メンバー。いったいどんな個性を持っているのか。
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