この記事をまとめると
■日本の道路の約84%は、道幅の平均が3.8mの市町村道■運転に苦手意識がある人にとって「狭い道での対向車とのすれ違い」はハードルが高い
■そこで今回はスムースに対向車とすれ違うコツを解説
まずスピードを落とす!
運転に苦手意識がある人にとって、イヤなシーンの1つが「狭い道での対向車とのすれ違い」ではないでしょうか。日本の道路の約84%は、道幅の平均が3.8mの狭い市町村道ですので、それよりも広い一般国道などを走る機会より、生活道路を走ることの方が多い人もいるかもしれません。
そんな狭い道路を走る時に、対向車が来てしまったらと考えるだけで憂鬱になりますが、少しでも安全にスムースに対向車とすれ違うコツを知っているだけで、少し気がラクになると思います。
狭い道路に入ったら、まずスピードを落とす。これがすべての基本です。歩行者や自転車の通行が多い道ならなおさらのこと。制限速度が30km/hとなっている道が多いと思いますが、安全確認がしっかりとでき、運転操作が無理なく確実にできる速度はそのドライバーのスキルや道の状況によって変わってきますので、その都度、見極めて速度を落としましょう。
そして、対向車が来ていなくても、注意したいポイントは電柱、停めてある自転車、看板、ゴミ集積所など、はみ出しているものを避ける時。ハンドルを切る前にバックミラー、サイドミラーも見て、後ろから二重に膨らんで追い抜こうとする自転車やバイクなどがいないか、避けた先に歩行者などがいないかどうか、安全を確認してからハンドル操作をするといいですね。
対向車のドライバーとのコミュニケーションも大切
もし対向車が来たら、道の状態を見て障害物がなくすれ違いができそうな場所を探し、なるべく早く左に寄せます。自分が停車したほうが対向車がスムースに進めると判断したら、その場で停車して待機するのも1つの方法です。どちらかが停車している方が、接触するリスクが減りますので安心です。
また、対向車の方が停車して待つ判断をする場合もありますので、対応車のドライバーとの意思疎通に努めます。昼間なら手を挙げたり、夜間ならパッシングなどの合図を使って、どちらが先に進むのかお互いに理解するようにしましょう。

そして対向車とまさにすれ違うタイミングでは、最初はボンネットの右先端、次に右のサイドミラーにとくに注意を払い、接触しないように位置を微調整します。
普段からの練習としては、まず自分のクルマの車幅感覚がシッカリ掴めるようにしておくこと。一度、左側に壁などがある駐車場で「これでギリギリ」と思うところまで壁に寄せて停車してみましょう。そして運転席から降りて、実際に車両と壁の間にどのくらいの隙間があるか、目視してみます。多くの人が、思ったよりもまだまだ隙間がたくさん空いているのではないかと思います。もう少し寄せても大丈夫だなと実感したら、また壁に寄せて停めてみましょう。これを繰り返していくことで、だいたいの車幅感覚が掴めるようになってくるはずです。

そして最近はSUVが人気ですよね。SUVは遠くを見るのがラクなので運転しやすく感じますが、じつは助手席側のフェンダーあたりなど、近い場所の下方は見えにくく感じる人が多いのではないでしょうか。縁石が思った以上に出ていた、低いポールが見えなかった、植木鉢や花壇が低くてわからなかった、という場合もあり、ホイールをガリガリと擦ってしまったりバンパーをぶつけてしまったりすることがあります。車載カメラなどで確認できる車種もありますので、あるならめいっぱい活用しましょう。
慣れていないと少し緊張してしまう、狭い道でのすれ違い。ぜひ安全にスムースに走れるように、これらのポイントを覚えて落ち着いて運転してみてくださいね。