この記事をまとめると
■洗車後に水が各所から出てくるのはパーツの隙間などの奥深くに水が浸透しているせい



■これらの水滴を拭き取るのは大変でエアーを使った工具が必要になってくる



■洗車後に少し走ると水抜きができるので、1度走ってから拭き上げるのがオススメだ



水滴を放置するのはあとで痛い目を見る羽目になる

しっかりと洗車し、ちゃんと水気をふき取ったつもりでも、気が付くとボディの隅々から水気がしたたっていたり、水滴がどこからともなく付着していたりといった経験はないだろうか。



こうなってしまう原因は、ボディ表面の水気をいくら丁寧にふき取ったとしても、ボディ細部にしみ込んだ水気までは除去できていないからである。



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洗車をして水気をふき取った直後、そのクルマで出掛けたとする。

すると、フロントウインドウ下端やワイパーに残った水気が、高速走行をするとフロントウインドウに巻き上がってきたりするし、ドアまわり、ドアミラーの付け根、ライト類のまわり、リヤナンバープレートの上部などから、水がしたたり落ちていたりするのである。ボディにしたたり落ちた水気を放置すれば、そこにホコリが付着し、紫外線に当たることで水垢汚れとなってしまう。さらにそのままにしておくと、かなりしつこい、ちょっとやそっとでは落ちないガンコな汚れになるから厄介だ。



洗車でピカピカ……で満足してはダメ! 直後の「ちょい走り」&「追い拭き」が必須だった
ナンバーと水滴



洗車後、ボディ表面に残った水滴は、紫外線に当たることで、ウォータースポットというリング状の焼き付きシミになってしまうので、さらに除去は難しくなる怖い存在でもある。



とにかく水を飛ばして拭き上げる!

洗車のプロに任すと、水気のふき取り行程でドアミラーまわり、ドアアウターハンドルまわり、ライト類の隙間などの、水気が侵入しやすい場所をエアーで吹き飛ばしてくれるのだが、一般ユーザーはそうもいかない(洗車に使える高圧エアー機器は高価)。



筆者は洗車後、すべてのドアを開け、その内側の水気までしっかりと拭きあげ(これだけでも効果あり)、せめての策として、硬いペーパータオルを隙間に挟み込み、細部に入り込んだ水気を吸い出す方法をとっているのだが、”ペーパータオル隙間挟み込み作戦”は面倒と言えば面倒。クルマを止めたまま、ボディを揺するといい……なんという話もあるにはあるのだが、決定策とは言い難い。



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洗車後に完璧に水を拭き取るには「少し走る」が正解だった



とくに、洗車場での高圧洗車だと、ボディの細部にまで水気が入り、それはそれで細部の汚れまで吹き飛ばす効果があっていいのだが、細部の水気の侵入→その後の水気の染み出し……という点では低水圧のホース洗車より厄介なのである。



そこでもし、洗車後すぐに出かける用がない場合でも、ブレーキを何度か軽く踏みつつ(後ろに注意しながら)、近所を1周するといい。すると、走行振動、ブレーキングによる振動、走行風で、ボディ細部に入り込んだ水気を落とすことができる。お風呂に入ったあと、脱衣場に出る前に、足についた水気を、足を蹴るような動作で振り落とすイメージだ。



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ドライブ



また、洗車後すぐにクルマで出かける場合も効果は同じ。

ただし、洗車後、ボディ細部に入り込んだ水気は、ボディ各所に垂れたままということになる。それを放置すれば元も子もない。近所1周後、あるいはお出かけの途中で、用意したクロスで丁寧に拭きあげる作業が不可欠。それで初めて、洗車後の水気のふき取りが完了するわけだ。もしクロスの用意がなければ、ティッシュペーパーでも代用できる。



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拭き上げ



ちなみに今日、自宅に止めておいたクルマに、前日の雨×花粉だか黄砂だかの汚れがべっとり付着していたので、さっそく近所の洗車場で高圧洗車。洗車場で水気をしっかりと拭きあげたはずなのだが、やはり、走って家に帰ってきてみると、あちこちから水滴が染み出していた。放置すればそこに花粉や黄砂汚れが付きやすくなり、ボディ、塗装により一層のダメージを与えてしまう。洗車後の水気のふき取りは、洗車直後とそのあとのダブル拭きあげ行程が、完璧な洗車のセオリーということになる。



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花粉汚れ



自宅で洗車したあと、すぐに走らないのであれば、くどいようだが、ボディ細部に入り込んだ水気を出すために、近所を1周、あるいはコンビニの買い物でもいいから少し走らせ、水気を”抜く”ことが重要。洗車後、クルマを動かさないと、ボディから完全に水気が抜けるのに、晴れた日でも2~3日かかるということも覚えておいてほしい。言い方を変えれば、3日に1度、洗車をして、まったく走らないとすると、クルマは1年中、錆や汚れを誘発する水漬けということだ。

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