この記事をまとめると
■高速道路上には信号機が設置されることは原則ない■トンネルやジャンクションの交通整理のために例外的に設置される場所がある
■日本中の高速道路のうち、数カ所にだけ信号機が設置されている理由を解説する
高速道路にも信号機が存在した!
多くの人がご存じのとおり、高速道路には原則として信号機はない。
大阪府警のHPの子どもしつもんコーナーにも「なぜ、高速道路(こうそくどうろ)には信号機(しんごうき)がないのですか?」という質問が寄せられていて、「高速道路は、自動車は通れますが、人や自転車は通れません。
このように、トンネルの入口を例外とすれば、高速道路に信号機は不要なはずだが、じつは首都高速では2カ所ほど信号機が設置されているところがある。
ひとつは南北方向の首都高速5号池袋線-首都高速埼玉大宮線と、東西方向の東京外環自動車道が交わる美女木ジャンクション。
美女木ジャンクションは、地上から約30mの高所にあるが、周囲が住宅地だったため、追加の用地買収が難しく、曲線の合流・分岐レーン、いわゆるランプウェイを作ることができず、やむなく省スペースの平面交差点を採用。
そのため、一般道の交差点と同じく、信号機によって処理する方式が採用された。
ちなみに一般道の信号機のレンズは直径300mmが標準だが、首都高速の信号機は、視認性を考慮してひとまわり以上大きい、直径450mmの信号機となっている。また、信号機の設置、制御は、首都高速道路株式会社ではなく公安委員会の管轄だ。
もう1カ所は箱崎ロータリー。
首都高の箱崎ジャンクションの下の部分、ちょうど箱崎PAから湾岸線方面、箱崎出口に向かうロータリーの手前にも、ひとつ信号が設けられている。
このロータリーも、箱崎PA側の半周だけで、首都高6号線からの合流、浜町入口、都心環状方面、湾岸線方面、箱崎出口と、たくさんの道が入り組んでいるので、信号機による整理が必要と判断されたというわけだ。
というわけで、大阪府警の管轄内には、高速道路上に交差点はなく、トンネル以外は高速道路上に信号機はなかったが、関東の首都高には信号機が2カ所あるので、走り慣れていない人は、「高速道路に信号機なんてあるわけがない」と先入観で判断しないで、しっかり信号機の指示に従うようにしよう。

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