この記事をまとめると
■ラスベガスで開催の「CES2024」にてホンダが2026年から導入予定の「ホンダ0」シリーズを発表■「ホンダ0」シリーズのコンセプトモデルとして「サルーン」と「スペースハブ」の2台を初公開
■新世代のEVシリーズの投入による変革を表現するべく「H」マークも新たにデザインされた
ホンダが2026年に世界市場に投入する新時代EVブランド
2049年までにEV・FCEV販売比率をグローバルで100%とする目標を掲げるホンダは、米国ネバダ州ラスベガスで開催の「CES2024」にて、2026年からグローバル市場への投入を予定しているEV「ホンダ0(ゼロ)」シリーズを発表し、そのコンセプトモデルとなる「サルーン」と「スペースハブ」そして、次世代EV向けの新「H」マークを世界初公開した。
ホンダ0シリーズは、グローバルブランドスローガンや電動化方針のもと、大きく変革するホンダを象徴する新しいEVシリーズとなる。「ホンダ0」という名称には、新たなEVシリーズの開発にあたり、「ホンダのクルマづくりの出発点に立ち返り、ゼロからまったく新しいEVシリーズを創造していく」という決意が込められている。
ホンダ0シリーズの開発にあたっては、新たなEV開発アプローチを「Thin, Light, and Wise(薄い、軽い、賢い)」としている。それぞれのアプローチが目指すのは以下の通り。

Thin:フロア高を抑えた薄いEV専用プラットフォームにより、低全高のスタイルなどのデザインの可能性を拡張し、高い空力性能を実現する。
Light:原点に立ち返って生み出した独自技術で、これまでのEVの定説を覆す軽快な走りと電費性能を実現する。
Wise:これまで培ってきた知見と独自技術の進化により、クルマそのものが賢くなるホンダ独自のソフトウェアでファインドモビリティを実現していく。
これら開発アプローチを元に専用開発したアーキテクチャーを軸に、「共鳴を呼ぶ芸術的なデザイン」「安全・安心のAD/ADAS」「IoT・コネクテッドによる新たな空間価値」「人車一体の操る喜び」「高い電費性能」という5つのコアバリューを提供していくことを目指す。
ホンダの新時代を象徴すべく「H」マークも刷新
新たなEVアプローチと5つのコアバリューの体現するモデルとして、ホンダが提案するコンセプトモデルが、今回公開された「サルーン」と「スペースハブ」だ。
サルーンは、ホンダ0シリーズのフラッグシップモデルであり、EV専用アーキテクチャーにより、デザインの自由度を拡張し、EV時代におけるホンダのM・M思想を昇華させたコンセプトカー。ひと目見て他との違いを感じさせる低全高でスポーティなスタイルは、その魅惑的なデザインだけでなく、外観からは想像できないほどの広い室内空間を両立。

インパネはシンプルで直線的な操作が可能なHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)を採用し、洗練されたシームレスなUI(ユーザー・インターフェース)を実現している。爽快な視界と直感的な操作が可能なUIにより、ドライバーの感性に共鳴する楽しいドライビング体験の提供を目指す。

さらにステア・バイ・ワイヤの採用に加え、ホンダ独自のロボティクス技術で培った姿勢制御などのモーションマネジメントシステムをさらに進化させることで、さまざまな走行シーンにおいて、ドライバーの思い通りのコントロールの実現を目指し、ホンダ0シリーズのフラッグシップとして、EV時代の究極の「操る喜び」を追求。内外装にサステナブルマテリアルを採用することで、ユーザーや環境との共鳴を呼ぶ、独創的なモデルを目指している。
スペースハブは、ホンダ0シリーズの共通デザイン言語のもと、「人々の暮らしの拡張」を提供することをテーマに開発されたMPVのコンセプトモデル。広々とした空間と見晴らしのよい視界を実現し、「ユーザーの『やりたい』に即座に応えるフレキシブルな空間を備えるスペースハブが、人と人、人と社会をつなぐハブとなり共鳴を生み出す」という思いが込められている。

なお、これらホンダ0シリーズには、新たな「H」マークが装着されることになる。現在の「H」マークは1981年に改訂されて以降、その歴史を積み重ねてきたものであるが、次世代のEVを新たに開発するにあたって、「H」マークを新たにデザインすることで、変革への思いを示すとともに、原点を超え、挑戦と進化を絶えず追い求めるホンダの企業姿勢を表現する。

2040年、ホンダの販売するすべての四輪車は、今回発表された新「H」マークを装着した次世代EVのホンダ0シリーズとなっているかもしれない。