この記事をまとめると
■マラソン大会や駅伝大会などで封鎖されている道路をクルマや歩行者が横切ると道交法違反になる■高校駅伝競走大会で交通規制をしていた道路を自動車で横切った男が道路交通法違反容疑で書類送検されたことがある
■交通規制の際には必ず現場の指示に従うべき
横切った時点で道交法違反!
2024年3月末に、日本で初めてのフォーミュラEレースが開催され、その会場が東京・有明の公道だったことでも話題となったが、公道でのレースといえば、マラソンや駅伝がメジャー。マラソン大会や駅伝大会が実施されると、長時間にわたり車両の通行止めに加え、歩行者、自転車、電動キックボード等のコース横断も規制される。
こうした規制を無視して、コースを横切ったりするとどんなペナルティを喰らうのか?
まずクルマの場合、道路交通法 第百十九条に
一)第四条(公安委員会の交通規制)第一項後段に規定する警察官の現場における指示又は第六条(警察官等の交通規制)第四項の規定による警察官の禁止若しくは制限に従わなかつた者(当該行為が車両等の通行に関して行われた場合に限る。
とあるので、それなりに罰則は重い。
2020年12月、京都で行なわれた女子の全国高校駅伝競走大会で、交通規制をしていた警察官の制止を振り切って自動車でコースを横切った無職の男(68)が、道路交通法違反(警察官現場指示違反)容疑で書類送検されたのは記憶に新しいところ。

歩行者でも道交法違反の対象になる!
そして、こうした処罰の対象になるのは、クルマだけでなく歩行者でも同じこと。
マラソン大会や駅伝大会で交通規制が行なわれているとき、警察官の指示に従わず、コースに飛び出したり、コースを横切ったりするのは、歩行者だって道路交通法違反。
道路交通法
第百二十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、二万円以下の罰金又は科料に処する。
一)第四条(公安委員会の交通規制)第一項後段に規定する警察官の現場における指示若しくは第六条(警察官等の交通規制)第四項の規定による警察官の禁止若しくは制限に従わず、又は第七条(信号機の信号等に従う義務)若しくは第八条(通行の禁止等)第一項の規定に違反した者(第百十九条第一項第一号及び第二号並びに次号に該当する者を除く。)
つまり、歩行者でも2万円以下の罰金又は科料が課せられるということ。

公道でのイベント時には、警察官も多数配置されているし、沿道には応援している人や観客も大勢いる。テレビなどの中継もあれば、防犯カメラもそこら中にあるので、身勝手な理由でコース内に侵入すると必ず捕まって処分されることになる。
その代償は決して安くはないので、交通規制時は現場の指示に従おう。