この記事をまとめると
■サーキットにちなんだ名称が与えられたボディカラーは多い



■2代目NSXのボディカラーはそのほとんどが何処かのサーキットにちなんだものだった



■スポーティなイメージを強調するのにサーキット名を使用するのは都合がいい



サーキットの名が与えられたボディカラーがあった

スポーツカーがどんな場所よりも速く走れる、つまりいちばん輝ける場所ともいえるサーキット。ドイツのニュルブルクリンクサーキットをはじめ、日本の鈴鹿サーキットも世界で人気の高い、ドライバーたちにとって憧れのサーキットとなっています。



そんな世界各地のサーキットをイメージしたり、想像を掻き立てるような、サーキット名にちなんだボディカラーがたくさんあることをご存じでしょうか。

今回は代表的なサーキットからマニアックなサーキットまで、5モデルをご紹介したいと思います。



まずは、多種多様なブルーのボディカラーを用意しているBMWのなかでも、代表的なブルーとして好まれている、エストリルブルー。これはポルトガルにあるエストリルサーキットにちなんだ名前です。ここは海から近く、1980年代から1990年代前半にはF1のポルトガルGPが開催されていた伝統あるサーキット。



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最終コーナーのパラボリカには、コーナー内側に1985年のポルトガルGPの勝者、アイルトン・セナ選手の慰霊碑が建てられています。ちなみに2020年から復活したポルトガルGPはポルティマオサーキットに場所が変更となりましたが、BMWにはポルティマオブルーというボディカラーも用意されています。



続いて、ほとんどのボディカラーが何かしらサーキットにちなんだ名前となっている、2代目ホンダ・NSX。そのなかでもバレンシアレッド・パールはスペインのバレンシアサーキットで行われたかつてのレースをイメージしたという、燃えるような深い赤が印象的なボディカラーです。



レース好きなら血の温度が上がること間違いなし! サーキットが「ボディ色の名前」になったクルマたち
バレンシアレッド・パールに塗装されたホンダNSX(NC1)



サーキットの正式名称はシルクイート・デ・ラ・コムニタート・バレンシアーナ・リカルド・トルモで、MotoGPのバレンシアグランプリが開催されています。1998年に白血病で亡くなった地元出身のライダー、リカルド・トルモの活躍を讃え、名称変更されました。



このほか、鈴鹿サーキットの名物コーナーの名を冠した130Rホワイト、ベルギーのスパ・フランコルシャンで有名なラ・ソース・ヘアピンから命名したソースシルバー・メタリック、モナコ伝統のコーナーにちなんだカジノホワイト・パール、モナコ湾を見下ろすヌーベル・シケインにちなんだヌーベルブルー・パールもあります。



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130Rホワイトに塗装されたホンダNSX(NC1)



どのコーナーにしようか、想像がふくらみますね。



サーキットにちなんだ車体色名でスポーティなイメージを強調

続いて、アウディA7スポーツバックに限定70台として登場したBlack Style PLUSのボディカラーは、日本人の心に響くスズカグレーメタリック。もちろん、鈴鹿サーキットに由来するボディカラーです。



レース好きなら血の温度が上がること間違いなし! サーキットが「ボディ色の名前」になったクルマたち
アウディA7スポーツバックBlack Style PLUSのスズカグレーメタリック



少し透明感のある、ホワイトに近い明るいグレーで、A7の伸びやかなスタイリングにとてもよく似合っています。ちなみにアウディのモデルにはたくさんのグレーがあり、アメリカのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイにちなんだデイトナグレーパールエフェクトも用意されています。



続いて、サーキットとは切っても切れないご縁のフェラーリは、日本ではロッソ(赤)のボディカラーが定番となっていますが、じつはシルバーやガンメタ系のボディカラーも伝統的に用意されており、ふたつのサーキットの名前が入っているのです。



ひとつは、フェラーリが初めてF1グランプリでアルファロメオに勝利した、英国・シルバーストーンサーキットからグリジオシルバーストーン。これはガンメタに近いシルバーとなっています。もうひとつが、ドイツのニュルブルクリンクサーキットから、アルジェントニュルブルクリンク。こちらは明るめのメタリック系シルバーで、F430スクーデリアなどにも採用された伝統的なボディカラーです。



レース好きなら血の温度が上がること間違いなし! サーキットが「ボディ色の名前」になったクルマたち
グリジオシルバーストーンに塗装されたフェラーリF430 スクーデリア



最後は、世界3大レースのひとつであるル・マン24時間レースが開催されることで有名なのは、日本ではサルテ・サーキット(サルト・サーキットとも呼ぶ)ですが、これは通称で、ズバリ正式名称はル・マン24時間サーキット。



そのル・マンを冠したボディカラーがランボルギーニのブルー・ル・マンです。晴れ渡る5月頃の空の青や、輝く南国の海の色に近い、パッと華やぐようなブルーで、パキッとしたボディラインをもつランボルギーニのスタリングにとてもよく似合っています。



レース好きなら血の温度が上がること間違いなし! サーキットが「ボディ色の名前」になったクルマたち
「ブルー・ル・マン」で塗装されたランボルギーニ・ウラカンスパイダー



私たちのイメージどおりの色もあれば、そのブランドの祖国である人々の視点が感じられるような色もあり、サーキットにはいろんな想像を掻き立てるものがあるのだなと、しみじみ感じさせてくれるボディカラーたちですね。

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